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44 7日目

頬を撫でる心地よい風に意識が浮上し、ゆっくり目を開く。


「……やっぱり……高いな」


2日ぶりに見上げた真っ白な天井は相変わらず無駄に高い。


「んっ……先輩?起きたんですか?」


声のする方を見るとちょっと眠そうな顔のイチゴくんがいた。

そんなイチゴくんの手はオレの手をしっかり握っている。


「オレ……確か、毒に……」

「全て取り除きました。怪我も治療しましたのでもう大丈夫ですよ」

「そうか」


握られた手にちょっと力を入れたら、ちゃんと動いてイチゴくんの手を握ることができた。

その手を強く握り返され驚いてイチゴくんを見ると、泣きそうな目をオレに向けている。

この目、炎の中オレを助けに来た時もしていた。


「なんでそんな目してんだよ」

「先輩……に、危険な目に遭わせてしまいました。……守るって約束したのに……」


悔しそうに目を伏せ俯くイチゴくんのつむじを眺める。

そういえば、イチゴくんのつむじ見るの初めてだなぁ。


「イチゴくん」

「………」

「……っ。アワユキっ」


名前を呼んでも顔を上げないイチゴくんにイラッときて、握ったままの手を思いっきり引っ張る。

「えっっ」と目を大きく開いて驚いて顔を上げたイチゴくんが、受け身を取ることもなくベッドに顔からダイブした。


「ぷっ……ダサっ……アハハッ」

「……歩夢、先輩?」


布団で擦ったのか顔を上げたイチゴくんの鼻の頭が赤くなってて余計に笑える。

呆気に取られるイチゴくんを放って暫く笑ったら「グゥ」とお腹が鳴った。


「腹減ったな。アワユキくんは?」

「えっ、あの、僕はあまり……」

「オレはめっっっっっちゃ腹減った。アワユキくんがオレを助けてくれたから、オレは死なずにこうやって腹が鳴る」


空気を読んで「グー」と元気に鳴るオレの腹にニッと歯を見せると、クスッとイチゴくんが笑った。

その時「キュー」とイチゴくんのお腹も鳴った。


「ブッ、アワユキくんも腹減ってんじゃん」

「……そう、みたいです」


恥ずかしそうに頬を赤らめるイチゴくんの握ったままの手にもう片方の手を乗せてギュッと力を込める。


「とりあえず、ご飯一緒に食おうぜ」

「……はいっ。食事を用意します。歩夢先輩、何食べたいですか?」


イチゴくんに少しだけ笑顔が戻った。


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