78泊目 奇跡の生還
「さてさて、ここからは地道に上を目指していかないとだなあ」
吐き気も完全におさまり、荷物をまとめなおす。
その時、ひとつの袋が淡く発行していて、中を調べてみると紫色の球体の光がさっきよりも強くなっていた。
コイツの正体も早く調べてあげないとだし、こんなところに長居も無用だ。
5階層分、一気に駆け上がるぞ!!
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「このダンジョンに来て降りていってるときは結構な苦戦をしたのにねぇ〜」
ミュウは戦斧を片手で振り回しながら、魔物を軽々と撃破していく。
「俺様たちのレベルも、過酷なダンジョン探索で鍛えられたっちゅーことだな」
オイゲンの矢も、迷うことなく敵の急所に連続で命中!
大量の荷物を抱えながらも、余裕でダンジョンを駆け上がることができている。
気付いたらもう、地上出口の近くまで来ていたようだ。
前方に見える久々の地上の光に、俺たちは目を細めた。
「ようやくここまで来れましたのね、今回の冒険は長かったですわ……!」
「うんうん、まさか魔物を食べることになるなんて思ってもなかったよ〜!!」
「俺様の手にかかればなんだって美味しくなることがわかっただろ? な?」
仲間達も皆安堵の表情を浮かべて、心なしか歩くペースも早くなっている。
「皆さん、本当にありがとうございます……! 私のわがままでたくさん大変な思いもさせちゃって、ごめんなさい……」
申し訳なさそうに頭を下げるエルの目には、うっすらと涙が浮かんでいた。
「エル、感謝の言葉は嬉しいが、ごめんなさい、はいらないぞ。俺たちだってこのダンジョンを踏破する、って決めた時には期待と楽しみで心が躍ったんだぜ」
俺の言葉に、ミュウ、ニュウ、オイゲンは深く頷く。
「ユートさん……! 皆さん……! 私、皆さんに会えて良かったです……!! こんな素敵な出会いがあるだなんて、ここに来れて、ほんとうに……っ、私にとっての宝物のような仲間が……」
エルの涙腺はついに決壊して、その場でわんわんと大声を上げて泣き出してしまった。
そんなエルをみんなで笑いながら歩くと、外の明かりはもう目と鼻の先。
俺たちはついにヴァロールと魔物が蔓延る薄暗いダンジョンから無事生還を果たしたのだった……!!




