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77泊目 できることならもう一生味わいたくない苦しみ

「うっ……お、おええええええええぇぇ……」


 無事……とは言い難いがワープポータルを通り抜けた瞬間、強烈な吐き気が俺を襲う!

 まるで全身が吐瀉物を吐き出す器官になったような激しい吐き気だ!

 1回目に使った時よりも激しい不快感に、目を白黒させるしかない。

 ど、どうしてこんな……。

 これなら、魔物と戦いつつ一階一階地道に地上を目指した方が、マシ、だ……。


「ユートさん、大丈夫ですか!? 顔色がゾンビのようになってますけど……!」


「うえ……」


 水と薬草を持って駆けてきてくれたエルの顔を見た瞬間、安心して気を緩めたらまた吐き戻してしまった。


「すみません、言い忘れてました……。ポータルは高い位置から低い位置にワープするより、低い位置から高い位置にワープする方が身体に負荷がかかるんです。慣れてない方に7階層分のワープはキツイですよね」


 まるで平気そうにクスクスと笑っているエルから薬草を受け取り、水で一気に喉奥に流し込むと、その瞬間からスッキリとした心地よさが身体中に染み渡る……!

 エルとニュウに心からの感謝で今度は何故か涙が出てきた。


「えっ、ユートさんどうしたんですか! 泣くほど辛いですか? 薬草、もっと持ってきましょうか?」


「いや、大丈夫だ。ありがとう! 俺は……本当に良い仲間に出会えた……っ!!」


 俺の涙を見て慌てるエルだったが、泣きながら気持ちを吐き出すと首を傾げてミュウとオイゲンの看病をしているニュウの元へと走っていった。

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