63泊目 巨人、再び。
「グルルルルルルルゥ…………!!!!」
その場にいる全員が息を呑み、様子を伺っている中、最初に静寂を破ったのはヴァロールの唸り声だった!
その不快な音に全員が怯んだその刹那ーーーー
ヴァロールは前方へと滑るように加速した!!
「ーーーーっ!!」
それに呼応するように俺も前へと踏み出し、ヴァロールを迎え討とうとする……!
「……あ、うわあああああああっ……!!」
どちらの攻撃が早いか、というところでヴァロールは俺でなくエルの身体を片手でいとも簡単に持ち上げる。
「その手を……離せぇッ……!!!!!!」
「お前ッ!! エルちゃんをどうするつもりだッ!!」
「ふざけるのもいい加減にしなさい。その汚らわしい手首、切り落として差し上げましょうか?」
「レディに対する扱いがなってねぇなあ、おい? 背中が……お留守だぜ!!」
エルを捕らえられた瞬間、全員がヴァロールに向かって武器による猛攻を放つ。
4人から一斉に攻撃を喰らったヴァロールは、少しだけ体制を崩しただけですぐにまた立て直した。
今度は両手でエルを握り直し、そして不思議そうにエルをまじまじと眺めるヴァロール。
攻撃は全然効いていない……! まさにこれは絶体絶命のピンチだ。
それでも攻撃の手を緩めるわけにはいかない。
俺は、俺たちは……絶対にエルを救って、全員であのゲストハウスに帰ってみせる!!
そう自分を奮い立たせて前を見据えたその時
辺り一面が全て見えなくなるような強烈な閃光とともに、耳を裂くような爆発音が3度鳴ったーーーー。




