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55泊目 「船酔いなんて、目じゃないです」

「これは……ワープポータルですわね」


 淡く発光するそれに手をかざしながらニュウが言った。


「この光の魔法陣の中に入れば、他にポータルが置いてある地点にワープが可能ですわ。ただ、どこに繋がっているかは未知数、ですわね……。香炉の目の前、ということもあれば、モンスターの巣の中、ということもあり得ますわ」


 なるほど。どこへ出るかは運次第、ということか。

 しかしこのポータル、一体誰が設置したんだろうか。

 ワープポータルを使用できるのは人間と同等の知能を持つ種族でないと使えない。

 だとすると、設置したのはヴァロールではないはずだ。

 それに回収されずに残っているということは、このポータルの主はワープした先にまだ居るということだ。

 それか、この階層が目的地で今もこの階層にいるのか……?

 放置されているポータルというものは珍しい。

 ひとつ、運試しで入ってみるか?


「ワープポータル、私も以前使ったことがあるのですが、内臓に相当な負荷が掛かるので往復は一回以内に収めた方が良い気がします……! 3回以上ワープをしちゃうと、多分1日半くらいは寝込むことになるかと……」


「えええ、そうなの? アタシは使ったことないから緊張しちゃう……。これ、ちゃんとここにまた戻ってこれるんだよね?」


「ええ。このワープポータルがここに存在している限り、ですけど。僕達がワープした先で探索をしている間に持ち主が回収しなければちゃんと戻ってこれますわ。まぁ、ワープを2回も経験しなければいけない、っていうのはちょっとした地獄ですけど……」


「ニュウもエルちゃんも、凄い怖いこと言うじゃん!! そ、そんなに危険なの? このポータル……」


 こっちの喧騒などお構いなしに淡く優しく輝いているポータルを目の前に、俺たちはどうすべきか頭を悩ませた。

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