54泊目 吉か凶か
魔物寄せをしたことで湧いて出てくるモンスターも少なくなり、香炉と階段を同時に探していると、オイゲンが突然立ち止まった。
「前方、ずっと奥だが何か不自然な光が見えてるぜ。あの感じは……香炉ではないようだが」
オイゲンが指さす方向に目を凝らしてみるが、何も見えない。
狩人が使う鷹の目、とやらは凄いな。常人とは思えない程遠くにある物を見つけることができる。
それは置いといて、ダンジョン内にある不自然な光、というものは良い光が20%、悪い光が80%くらいの割合が体感としてあるんだが、今回はどっちだ!?
「気になるな、その光を目指してみよう」
俺がそう答えると、オイゲンは先頭に立ち、光の方へと案内を開始する。
しばらく歩くと、ぼんやりとした優しい光が遠くの方に見えるようになってきた。
これは多分、魔物が発するものや侵入者を拒むような罠の光ではないな……。
あまり警戒しなくても大丈夫そうだ。
光を見ながら集中していた気を解き、水筒に入れた偽オマール海老のビスクを飲む。
張っていた気も思わずほころぶ美味しさだ!
そして歩を進め、光を目前にした時そこにあったもの。
それは天国となるか地獄となるか、誰にもわからないシロモノだった。




