102泊目 大団円を経て
「それでですね、魔法学院に帰ったらすぐに調合を開始して元の姿に戻る薬品を調合しようかと思っています。だから、皆さんにこの"エル"の姿で会えるのももうあと僅かですね……。まぁ、調合に失敗しちゃったらまたしばらくこのままなんですけど」
「そっかぁー……エルちゃん、もう少しで学校の寮に帰っちゃうんだ。なんだか寂しくなっちゃうな。アタシたちのこと、忘れちゃやだよ?」
「あはは、ミュウさん、ボクが皆さんのこと忘れるわけないじゃないですか!ずっとずっと、大好きで大切な人たちです」
「あ〜ん、せっかくたくさん仲良くなれたのにお別れだなんて切ないなぁ。エルちゃん、もうここから学校通っちゃうってのはどや?」
「片道何日かかると思ってるんですかぁ〜!僕もそれができたら嬉しいですけど……。あ、なんかこう、使い勝手の良いワープポータルとか調合で作れないかなぁ……」
「俺様の料理が恋しくなったらいつでもまた戻ってこいよ!デリシャース!なランチでもディナーでも、専任シェフとして心を込めて作ってやるぜ」
「オイゲンさんのご飯が食べられなくなるのは本当に寂しいです。向こうの料理じゃもう物足りないですよぅ……。」
エルはもう二日後にはゲストハウスを発って学生寮に戻るという。
エルの冬休みの間をずっと共に過ごしてきたが、長いようで短い日々だったなぁ。
エルが来てくれたおかげで新しい発見もできたし、冒険の楽しさを思い出すこともできた。かけがえのないこの日々は、これからの俺の人生の中でもずっと輝いていくんだと思う。
「あ、そういえばニュウさん、告白の返事は……」
「あら、レディの言葉を焦るのは紳士として失格ですわよ。……そうですわね、エルさん……いいえ、エリオットがもう少し大人になったら考えて差し上げても良くってよ」
「うう……絶対に、ボクはニュウさんをひとりでも守れるくらい、絶対に強くなってみせます……!!」
エルの決意を聞いた頃、時計の針はもう既に午前三時を指していた。
深夜のティータイムはそろそろお開きにして、今度こそはゆっくりと冒険と戦闘の疲れを癒すことにしよう。




