表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/105

9泊目 ドキドキ⭐︎湯けむりハプニング!

「ーーーーエル?」


 そこにいたのは一糸纏わずのエルだった。

 水がしたたる綺麗な髪、控えめな胸とくびれた腰、胸と同じく控えめな尻にすらりと伸びた脚、お風呂上がりで上気した赤みを帯びた白い肌……。

 俺はコンマ0.3秒くらいの間に目の前にある芸術のような、そして楽園のような光景を脳みそにインプットした!


「あ、ユートさん。お風呂いただいています! 素敵なお風呂でびっくりしました。今日のハーブはSP回復効果があったみたいで気分爽快です〜! 気持ちよかったなあ」


 待て待て待て待て待て待て待て、なんでそんなに冷静なんだ?

もしかして俺がおかしいのか?

いや普通に考えてまずいだろ……!


「いや、その、エル、ここは男湯でな……?」


「え?? はい……ーーーー!!!!!」


 何かを気づいたようにエルの顔からサッと血の気が引き、たったさっきまで赤かった頬がみるみるうちに青白くなっていく。


「し、失礼しました! あの、私何も気付かなくて、ご、ごめんなさい!!

すぐ出ます……!!」


 エルはバタバタと音を立てて魔法のようなスピードで着替えたと思ったら、すぐに走り去っていってしまった。

 その間俺は、呆然と見守ることしかできなかった。


「それにしても……良いものが見れた! それもこれも俺が毎日ゲストハウス経営を頑張っているご褒美だな! 神様ユキチ様ありがとう、俺は幸せ者です!!!」


 よく見る漫画の主人公が直面するラッキースケベ、というやつはこんな感じなんだろうか。

 こんな幸福が頻繁に訪れるなんてうらやまけしからんすぎるぞ……!!

 今日は良い夢が見れそうだ!

 そして俺は脱衣所での出来事を頭の中で反芻し、冬の寒空の下の露天風呂に浸かりながら身体を休めた。

 明日は何をしようか、とじっくり考えながら夜の身支度をしている時間は、1日の中でも大好きな時間だ。

 明日からの慌ただしい日常を楽しめるように、今日はゆっくりと休もう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ