表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ながめがよいこのごろ  作者: ななる
3/15

ながめがよいこのごろ3

無表情の鉄色、17階建ての双子の校舎。

生徒証明書、通称“パス”を校門前に置いてある無機質な白い箱に近づける。

『生徒番号26777番。入校を許可します』

機械質な声と共にゲートが一人通れるくらいの隙間を作った。

ロウも同じように、『生徒番号26758番。入校を許可します』──

この声を聞くと彼女はいつも少し不機嫌そうな顔をして、早足でゲートを抜けて行く。僕もソレに続いた。


教室には既に僕ら以外全員揃ってた。僕はすぐに自分の席である一番後ろの角っこに腰を落ち着かせた。

ロウはいつも通りの笑顔でみんなに話しかけていく。

「ルミナ、今日も髪が綺麗だね」

「カルテア、少し身長伸びたんじゃない?」

「ドイル、消しゴム新しくなったのね」

しかし、それはロウの一方的な干渉でしかない。誰も彼も彼女の声に耳をかそうとはしないし、何の反応も示さなかった。

ロウはそれでも満足だというように微笑み、自分の席に荷物をおいて廊下に出ていった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ