表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強の鍛冶師(スミス)  作者: 新井正一
4/8

LVUP!

一週間が過ぎた。結局、打ち続けはしたが、レアからランクが上がることはなかった。

しかし、できる範囲で可能な限り高いレベルの武器を作ることができた。

完成した武器は、刀、大剣、槍、片手剣に盾、戦斧を作った。


(さて、行くとするか。)

「というか、鎧とかは大丈夫なのか?」

(それは気するな方法はある。)

「この島は俺一人にしては確かに大きいけど、ヘーパイトスの言う魔物なんかこの島では見なかったぞ?」

(とにかく、そこの地面にある戸を開けて、下に降りろ。)


言われたとおり、下の扉を開けると階段があり、下へと続いていた。

感覚的には、地下一階よりも地下二階分はありそうな程の階段を下り終えると、扉がそびえたっていた。

扉の中央には、ペンダントのメダルの細工が施してある。そこにかざすと、大きな扉に似つかわしくないほど静かに扉が開いた。

まず、そこは広い広場になっており、真ん中に扉。そしてそばにはなにかの機械が扉に接続されていた。


「これなんだ?」

(これの隣にある数字のキーボードに数字を入力するんだ。そうだな、まだ戦闘経験もないわけだし、とりあえず、2を入力しドアを開けよ。)


とくに何も聞かずに開けると、目の前には木々が生い茂り、ここは島じゃないんだと理解させられる。確かに島にも木々はあるが、ここのとは太さがまるきり違う。太く固そうないい幹をしている。とりあえず、どこにも魔物のような存在は確認できない。


「これは。」

(ははは、ここは昔勇者が初めて戦闘を行う訓練として使われてた森だ。オーダルの森。まあ、それも、大昔の話だがな。)

「おいおい、勇者と俺とは話がまるっきり変わってくるぞ?」

(大丈夫だ。ここには、そんなに強い魔物はいない。とにかく、メダルを握れ。)

「あ、ああ。」


手でメダルを握った瞬間、メダルを握った手から光が体全体にわたる。それと同時に、五感も研ぎ澄ませれ、周りの気配を確かに感じられるようになった。


「これは…」

(ははは、すごいだろ。今お前には身体防御陣と感覚強化の付与が施されてる。さあ、じゃんじゃん狩るぞ!)

「はいはいっと、まずは刀で行くか。」


感覚強化により、生き物の気配や匂いが細かくわかる。眼も2.0なシュンヤだが、今はその倍とも思えるほど遠くにある細かいものが鮮明に映る。

すると急に大きな狼が現れた。感覚や眼が強化されたにもかかわらず、急に目の前に現れたのだ。

白く毛並みがきれいで、目が奪われるようないでたちをしている。


「あれはなんだ?」

(ううむ、フェンリルだな。お前はわからんのか?)

「ああ、鑑定眼が働かない。」


体が固まり足も手も動かない。が、命の危機は感じない。しばらくすると、まるで興味を失ったのか、顔をプイッと方向を転換し走り消え去った。


(安心せい、あれは敵対さえしなければ襲われんだろ)

「おいおい、やっぱここあぶないじゃないか。」

(ははは、大丈夫だよ。ほら、近くにいるぞ。この気配なら、お前でも倒せる。)


ヘーパイトスが言ったとたん、目の前には角の生えたウサギが現れた。地球にいるウサギは、草食で愛玩動物とされ可愛がられている。しかし、目の前にいるウサギは、手のひら程度はあろうかという虫を貪り食っていた。


「え、うさぎ?」

(ホーンラビットじゃな、ほら来るぞ、武器を構えい。)


============

ホーンラビット

LV6

HP:CC

MP:C

============


ホーンラビットは、虫を食べきるとこちらの気配を気づき、構えをとる。

シュンヤもヘーパイトスに言われた通り、最初に作った刀を装備した。ホーンラビットは角を武器に突っ込んできた。

ズバッ!!!

刀の刃が半分ほどホーンラビットにの角の脇の頭部に食い込み、絶命した。シュンヤがしたことといえば、ただ刀を構えただけで、斬るまでの体の運び、斬りかぶりと体が動かされた。勝負は一瞬で着いた。そもそも、五感の能力が上がっていて目でとらえられていたが、はじまりと終わりは一瞬で終着した。


「え、終わり?」

(ふむ、試し切りというスキル、なかなかなスキルじゃな。特に体が勝手に動くとは、強い武器を使えば使うほどさらに強く成れるぞ。)

「ああ、しかもLVがあがった。」

========================

LV3

職業:鍛冶師

HP:BB

MP:BB

スキル:鍛冶 経験値2倍 試し斬り 鑑定眼 魔術庫 確率補助 付与魔術辞典

========================

(ふむ、まだまだ狩るぞ。)


「おうや。」


それからは10匹程倒して終了した。

1匹狩る毎に得物を変え戦う。


========================

LV10

職業:鍛冶師

HP:BBB

MP:BBB

スキル:鍛冶 経験値2倍 試し斬り 鑑定眼 魔術庫 確率補助 付与魔術辞典

========================


(いやー、LVがあがったなー、これでよりいい武器を打てるようになるぞ)

「武器を打つのにLV関係あるの?」

(うむ、もちろんだ。)

「じゃ、これからもちょくちょく行くか。とりあえず、帰るぞ。」

(うむ、メダルに魔力を注げ。)


魔力を注ぐと、地下にあったはずの扉が目の前に現れた。


「見覚えあるなこーゆーの。」

(ん?まだ地球にはまだ、実現不可能だぞ?)

「ああ、いやなんでもない。」


某アニメみたいだなとはとても言えないな。


帰ってくるなり、鍛冶鍛冶と連呼するヘーパイトスをなだめ、畑をきれいにし、戻るとちょうどおお昼過ぎの時間になっていた。冷蔵庫もどきから食材を適当に選び食べていると、


(シュンヤはこれからどうしたいのだ?)

「うーん、生きてく力をつけて、この世界を見て回りたい。あとは、地球に帰る魔道具の作成かな。」

(ふむ、そうか…。とりあえずは、ランクの高い武器の作成と、LVの向上だな。)

「ああ、そうなるな。だからよろしくヘーパイトス。」

(ああ。)


昼食もぼちぼち食べ終わり、金槌を持ち家事を始めようとしたときかすかに違和感があった。


「なあ、ヘーパイトス。」

(なんだ?)

「なんか、この金槌違和感があるんだけど?」

(ふふふ、もうこの段階に至ったか。)

「段階?」

(鍛冶師はな、人にもよるがLVや鉄を打つ年数によって、撃ち手に変化が現れるのだ。)


バーン!!!


なんか、音が聞こえた気がする…。


「どういう変化だ?」

(それは、今からとにかく打ちながら感じるほかあるまい。)

「なんか、適当なじょげんだな。」


とにかく打つ、打って打って打ちまくると、昨日よりもより体力の浪費が激しくなってきた。

金槌を振るうたびに、この素材の完成形が頭の中にイメージとして浮かび上がってくる。その完成型は、両刃刀。ごくありふれた、騎士が使っていそうな剣だ。


打ち続けること数時間。


「か…完成。」

(ほおぉー、とうとうランクが上がったぞ。)

「おお、まじか。」

===========

武器:両刃刀

ランク:ハイレア

スキル:飛衝

説明:火と魔力によりたたき上げられた剣。ハイレアの入り口並の力を持つ剣。

===========


今までの武器とは違い、スキルが付け加えられていた。


「スキル?剣にもあるのか。」

(うむ、あまりないがな。)

「にしても、ハイレアか。ここまで来るのに早野か、遅いのか。」

(ははは、まだまだ入り口だぞ?)

「そんな、甘い話でもないか。」

(ははは、お主はまだ赤ん坊だ。)

「はいはい、じゃあ風呂入ってくるわ。」


そういってそそくさと、風呂に向かった後。


(にしても、ハイレアになるまでのスピードと、ハイレアにスキルが付与されるとは、尋常ならざる成長スピードだな。)


深刻そうなつぶやきにも見て取れるが、どちらかというとワクワクした口調にも聞き取れる。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ