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半竜の研究者は世界の秘密が知りたい  作者: 紺ノ
信頼と裏切りと金色の二人
44/162

行列、その先にあったのは?

初投稿です。

誤字脱字の指摘・ご意見など下されば幸いです。

 人間で上り坂が埋まっている。


 家や店が坂の上に段状に並んでいる空間を人間が縦にぶった切っていた。

 規則正しく人が蛇行しながら並んでいる。


 上り坂の上にある店が全員目当てらしい。


「これはまた繁盛している店だな」


 他の店も繁盛していると思ったがここは別格だ。きっと店主は嬉しさと忙しさで悲鳴をあげているに違いない。


「行列の先にあるのがアルヴ・スースです」


 クウェイトが締まりのない声を出す。


 何十人並んでるかわからない行列が目的地か。


「これは、帰りたいな」


 並ぶとか待つとかが嫌いな人間であれば誰でも思うはずだ。


「そうですか。では帰りましょう。すぐにガルパ・ラーデの本部に戻りましょう」


 俺の一言に過剰反応するクウェイト。


 どこか俺が帰ることを期待していたように聞こえる。あと、少し丁寧な言葉使いになっているのが気になる。


「今の時間とかわかるか」


 クウェイトが懐から懐中時計を出して時間の確認をしてくれる。


「今は三時半ですね。……まさか」

「最後尾どこだろうな」

「並ぶんですか!?」


 俺は最後尾を探す。

 行列は上り坂から少し離れた脇道から続いているらしい。


「あっちだな」

「イヴァンさん、待ってください。本当に並ぶんですか。他にもいい店があると思うのでそちらに行きましょう!」


 俺をこの店から遠ざけたいらしい。

 

 クウェイトは必死に言葉を並べる。


「俺は俺の身を守るために並ぶさ」


 下手な嘘ついてメリアにバレると後で面倒なんだ。

 落ち込んだフリしてトンデモな要求をしてくる。


 前は『サルベアで一番綺麗な星が見えるところで竜の研究がしたい』とか言い出したのだ。

 キャンプ地の候補を山の中歩き回って探して、テントや食料を調達したりしたのを覚えている。

 

 竜化して資材は運んだからそこまで苦ではなかった。

 普通は絶対に準備できない。


 今回は俺の鱗が要求に絡んでくる可能性が大だ。


「何故、買い物がそんな大事になっているのですか」


 鱗を取られる痛みを説明してもクウェイトにはわからない。

 俺が半竜であることもまだ言ってない。

 

 話すべきかどうかはまだ俺の中で保留中だ。


「こちらアルヴ・スースの最後尾でーす。ちゃんと並んで下さーい!」

 

 最後尾と書かれた看板を持った若い男が笑顔で声を張り上げていた。

 アルヴ・ス-スの店員だろう。爽やかな雰囲気を纏っている。


 俺は男に待ち時間を聞くことにした。


「聞きたいことがあるんだが、いいか」

「はい、なんですか!」


 元気のいい笑顔をこちらに向けてくる。

 

 クウェイトが気配を消して、俺の背後を陣取った。

 本気で隠れるときの動きだ。

 戦闘中で行うような動作をクウェイトはしていた。


「今から並んでどれぐらいで買えるんだ」

「一時間半から二時間ってところですね。お並びになりますか? ――うん?」


 店員が疑問の顔した。

 店員の目線は俺の後ろにいるクウェイト――の髪だと思う。


 俺の背後のクウェイトを見ようとしたのか、店員は大きく踏み込んでくる。

 早い踏み込みに俺は対応できなかった。


 ――この男、一般人じゃない。

 

「えーっと、お客様、人違いかもしれませんが」

「なら人違いです」


 クウェイトは顔を店員に魅せぬように下を向いていた。


「兄を騙せると思うなよ、クゥ」

 

 ――クゥって、もしかして。


「ケイ兄さん、久しぶりですね」


 怯えた表情のクウェイトが店員を兄と呼んだ。


 ――頼む、俺を置いていかないでくれ。

約一週間ぶりです。紺ノです。


風邪がひでぇのなんの……。


まだ声が元に戻らない。咳が出ます。


今回は体調とか展開とか考えた結果、ちょい短めです。


次回更新は体調良ければ4/22。遅くとも4/24です。


―― ◆ ―― ◆ ――


休んでいる間もアクセスされてました。嬉しかったです。


読んでくれた人ありがとうございます。


今後もテキトーにやっていくと思いますが、よろしくお願いします。

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