脳みそ迷路
目がくらむほどに細かくて
頭をかかえるほどに複雑で
低い低い仕切りで区切られた
その道筋をわけもわからずたどってく
ぱちゃぱちゃと くるぶしをわずかに濡らし
軽快な音をわたしはたてる
背に翼はなく 神の身でもなく 尾びれさえない
わたしにはただ この足があった
宇宙の彼方に星を観て 震える胸に手をのばす
ざらついた白壁続く迷い道
さらりちくりと足の裏
ちゃぷんとあふれる無味無臭
さらりひやりと腕を撫ぜ
終着点はまだ見えず
右へ左へひとり旅
ちいさな孤独と夢ひとつ
先の見えない"永久迷路"
ゆっくりと 水があふれ
みるみると 仕切りがあがる
きらきら光る水の底
しゃらりきらりと目を焦がし
ちゃぷんとあふれる無味無臭
しゃらりぬるりと芯を撫ぜ
迷いうつろい疲れても
上へ下へのひとり旅
ちいさな孤独と愛ひとつ
わたしが創った"永久迷路"
落とした頭をひろいあげ
有象無象のこの身を賭して
高い高い仕切りで区切られた
その道筋をわけもわからずたどってく
幾重にわかれた分岐道
無限にひろがる夢世界
ぱちゃぱちゃと 遊ぶように水を蹴り
また足をつけて波紋を描く