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最弱は最強!!!  作者: ハムハム
入学編
7/20

第7話 それぞれの会話!

どうぞ読んでください。

学級委員長が決まった頃、既に太陽は真上にきていた。シリカが学級委員長に決まった後、簡単な連絡事項を聞き、直ぐに解散となった。

先生がホームルームの終わりを告げた瞬間、クラスの人達がシリカの周りに集まった。


「ブレイズールさん、一緒にお茶していきませんか?」

「ブレイズールさん、俺達これから部活動見学に行くんだけど一緒にどうですか?」

「これからクラスの女子、みんなで女子会やりませんか?」

「学級委員長就任おめでとうございます。僕に出来る事があったら何なりと仰って下さい」


と、学級委員長として、またはブレイズールとしてのシリカに近づこうとする者達が周りを囲ってしまい、唯一友達となったリエラも近ずけずにいた。

しかし、シリカはそんな相手達には笑顔を振りまくだけで、今話したい相手は他にいた。ブレイズールの分家の者達も同じ気持ちのようで、シリカと同じ方を睨んだ。


「じゃー、ジル。俺は先に帰るよ」


「おぅ。気ぃつけてな」


レンはジルに挨拶すると教室を出て行った。それを見たシリカは


「すいません。今日は用事があるので、これで失礼します」


と言い残し、シリカも教室を出た。その後にはブレイズールの分家の者達も続いた。

シリカ達が玄関に着く頃、ようやくレンに追い付いた。


「どう言うつもり?」


シリカは玄関の扉を出ようとしていたレンに詰め寄りながら問い詰めた。それを見たレンは出ようとしていた扉を閉め、シリカ達の方に視線を向けた。


「何がですか?」


レンは呆れたように答えた。


「アナタは私達に恨みがあったはず。それなのになぜ私を推薦しの?」


「別に恨みなどありませんよ」


「嘘!!」


「嘘じゃありませんよ。推薦した理由だって、今回委員長に立候補した中で俺が知ってるのはブレイズールの者だけ。その中で一番頑張りやで、責任感がある人物と言えば、シリカ・ブレイズールさんしか思い付かなかっただけです」


レンからの真っ直ぐな賞賛にシリカは恥ずかしい気持ちがこみ上げてきた。


「それに俺も一応、ルベリエールの人間です。ルベリエール魔法学校の名を汚すような人物に名誉ある長を名乗ってほしくありませんしね」


「じゃー、他意は無いってのか?」


今まで黙っていたダイキが睨みつけながら言ってきた。


「えぇ、ありません」


ダイキは訝しむ視線を向け、何かを言いかけたが、隣のイルサに止められ押し黙った。すると今度はイルサが発言してきた。


「恨みが無いと言いましたが、嘘偽りはありませんか?」


「まったく無いと言えば嘘になりますね。あれだけの事をやられて、恨まないという方がおかしな話です。しかし、俺には恨みはあっても別に何もするつもりはありません。それはレベリー結晶を売っていることで納得できませんか?」


レンの言葉にイルサは少々考える素ぶりを見せた。


「少々無理があるような気もしますがそれで納得しましょう」


考えがまとまったようにイルサは頷き、シリカの後ろに下がった。


「要件はそれだけですか?なら、俺は用事があるので先に失礼しますよ」


「待って、最後にもう一度聞きます。本当に他意はないの?」


「ありませんよ」


それだけ言い残すとレンは玄関から出て行った。


----------------------------------------------


レンが帰り、ジルも本日はやることが無かったため帰ろうと思い、教室の出入り口に向かおうとした時、


「すいません。私も帰りますから通して下さい」


と、教室中に響く声が聞こえてきた。ジルは何気なく視線を向けるとリエラ・ハイヒールがクラスメート達に囲まれていた。「ま、当然か」とジルは思った。彼女はハイヒール家の人間なのだ。シリカ・ブレイズールの方が有名でも、普通の人と比べれば多くの人間に名は知られている。そのため、シリカがいなければ、自然とリエラのお近づきになろうとする者が増えるのだ。ちなみに、ジルもアースガン家の人間だが、ジルは悪い噂で有名なため、誰も近付こうとしなかった。


「おっ、お願いしますから、通して下さい」


「そう言わずに一緒に帰りに何処か寄っていきませんか?」

「カフェにでも一緒に行きませんか?」


リエラは嫌々ながらも一つ一つに断りの返事を返していたが、それが逆にクラスメート達を調子づかせていた。


(無理やり通ればいいのに…)


と、ジルは思ったがリエラは引っ込み思案な性格のため、ジルはその考えを改めた。


(ま、これも何かの縁か…)


と思い直したジルは人集りの方へ足を向けた。そして、人集りを掻き分け、リエラの腕を掴んだ。


「ッ!!!!!!!!」


「おいハイヒールの、この後行く所があるだろ。さっさとむかうぞ」


ジルに腕を掴まれたリエラは、体を硬直させ、驚きのあまり何も言えなくなっていた。ジルはそれに気付きながらも、お構いなしに腕を引き、その人集りから出ようとした。


「おい、何だお前。ハイヒールさんは俺達と約束があるんだ。邪魔するな」


人集りの中の一人がジルも肩を掴みながら叫んだ。


「邪魔なのはお前達だ。今日は魔十の一族同士の会合があるんだ。邪魔するな」


ジルは相手の手を振り払いながらに言った。ジルの肩を掴んでいた男はジルの言葉に息を呑み、何も言えなくなった。

魔十の会合は月に一度、不定期で行われる重要な会合で、外部には行われる日程や内容は伏せている。そのため、魔十ではない者達には嘘か本当か分からなかった。

相手が手を引いたのを見て、ジルはリエラの手を引いてその場を去った。周りにいたクラスメート達は何も言えないまま、去っていく2人を見ていた。



教室を出たジルはリエラの手を引いたまま昇降口まで来た。


「ここまで来れば大丈夫だろう?」


「・・・・・」


リエラはジルの繋いでいる手を見つめたまま、何の反応も見せなかった。ジルもそのことに気付き、直ぐに手を離してやってもリエラは放心状態で固まっていた。


「おい!」


「えっ!!!」


ジルは放心状態のリエラの顔を両手で上に向けさせ、顔を近づけながら大声で怒鳴った。そして、リエラが気付いたのを確認すると手を離し、呆れたように溜息をついた。


「もう大丈夫だから、1人で帰れるだろぉ?」


「え?」


「取り巻き達がいなくなったから、もう1人で帰れるだろって言ってるの!」


「あっ!はっはい、大丈夫です。助けていただいてありがとうございました」


リエラは深々と頭を下げた。それを見たジルは呆れたように、また溜息をついた。


「あんたさぁ~、もう少ししっかりしないと悪い奴に利用されるよ?断るにしても、たまには強引さも必要なんだからねぇ~!」


「はっはい。頑張ってみます」


ジルの眼を見ないようにして、リエラは答えた。そのことに気付いているジルは何度目になるか分からない小さな溜息をつき、その場を去ろうとした。すると今度はリエラが慌てて聞いてきた。


「あっあの・・・、なんで助けてくれたんですか?」


後半はもう聞こえなくなるくらいの小さな声で言ってきた。


「べっつに~!ただ何となくだ」


「なっ、何となくなんですか?」


「そう」


ジルの回答にまだ納得できていないリエラだったが、それ以上聞き返してこなかった。そのためジルも話が終ったものだと思い、帰路につこうとした。


「あっ!ま・・待ってください」


帰ろうとしたジルをまたリエラが呼び止めた。しかし、今度はジルの制服の裾を摘まんできた。この数分の中では大した進歩だろう、とジルは思いながらリエラに振り返った。


「あっあの・・、一緒に帰りませんか?」


「は?」


「いえ、ただクラスの人達に一緒に帰ったのを見られておいて別々に帰っていたら不自然ですし、それに・・・」


「それに?」


「アースガン君はルベリエール君と仲がいいですよね?」


「ま~ね~。12の頃からの腐れ縁になってるな」


「私はシリカ・ブレイズールさんとお友達なんです。入学式の時にお友達になりました。あの優しそうなシリカさんが何故かルベリエール君に対してのみ、怒りを覚えているようなんです。まるで親の敵のような、その人の何もかもが許せない感じでした。何かご存じないですか?」


リエラの真剣な眼差しにジルは驚きを隠せなかった。


(出会ったばかりの奴に対してここまで心配するなんてすごいなぁ~)


ジルは心の中で思いながら、どうするか考えていた。


「ま、いいか。困るのはあいつ等で俺じゃないし~」


ジルは考えるのが面倒くさくなり、話すことにした。


「俺もレンに聞いただけだし、お前がシリカ・ブレイズールの友人として話すんだからな。あまり他言はするなよ」


「はっ、はい」


「さて、何から話すかぁ~」


ジルとリエラはレンとシリカの関係について話しながら帰って行った。

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