第1話 世界[ディアマンテ]
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ここは魔法が存在する世界[ディアマンテ]。この世界に住む人々は多かれ少なかれ魔力を持ち、魔法が生活の一部となっていた。また、ディアマンテに存在する国々にとっても、魔法は国家戦力の中心であり、その国の軍事力を表していた。そんな国々の中で、魔法大国と呼ばれる国があった。その国の名は[アルファス]。その国には国王より最強の名を与えられた十家があった。その十家は[魔十導家]、そして魔十導家の一族を[魔十の一族]と呼ばれ、アルファス国民の憧れであり、他国からは恐怖の対象となっていた。魔十導師の称号は数年に一度、この世界にある十の属性魔法の中で各属性最強の一族を国王が決め、その一族に魔十導師の称号を与えている。しかしここ数十年、魔十導師の一族は変わっておらず、最強の座に君臨していた。
火属性最強の[ブレイズール家]
水属性最強の[アクラール家]
木属性最強の[フォルウッド家]
雷属性最強の[サンダース家]
土属性最強の[アースガン家]
月属性最強の[ルーナリア家]
氷属性最強の[アイスフィル家]
風属性最強の[ウィンダル家]
光属性最強の[ハイヒール家]
闇属性最強の[ダークルス家]
が各属性の頂点に君臨していた。
そして、自分がどの属性の魔力が一番強いのか直ぐに分かる身体的特徴があった。それは髪の色。各属性の象徴たる色が、髪に表れる。火属性は赤、水属性は青、木属性は緑、雷属性は金、土属性は茶色、月属性は灰色、氷属性は水色、風属性は黄緑、光属性は黄色、闇属性は黒、が髪の色に表れる。
そんな世界の一つの国に大事件が起きた。最大の攻撃力を有する火属性、その最強の一族[ブレイズール]で今、後継者たる男児が産まれたのだが、皆その赤子の姿を見て絶句した。その子の髪は属性の色のどれにも属していなかった。周りの者達は気味悪がり、言葉を失っていた。しかし、そんな事などお構いなしに赤子は、産声を上げていた。
真っ白い髪の赤子が・・・。
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