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主は悪役令嬢を名乗る公爵令嬢  作者: 狐のボタン


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12/12

後日譚



リリエル様の王位継承はなんの問題もなく進み、サティーニア国からも周辺諸国からも歓迎される女王陛下の誕生となった。

これはリリエル様が”悪役令嬢として〜”とかいいながら築き上げてきたものであり、最大の成果でもあると言える。


ここまで裏で色々と策を巡らせていたリリエル様は確かに”悪役”令嬢だったのかもしれない。

当時の王族以外には、とても慈悲深く優しい公爵令嬢だったのだけど、リリエル様は当時からずっと”私は悪役令嬢だから”を口癖のように言っておられたから。


そして今は…

「悪役令嬢が女王になるなんてね。悪の女王にでもなればいいのかしらね?」

「別に悪にならなくてもいいのでは…?」

「ダメよ! 私はずっと悪役なの! だからシンも私のものとして思い通りにするから覚悟しなさい!」

「僕はリリエル様のものですよ。拾っていただいたあの日からずっと」

「じゃあ、そろそろ様付けもやめてくれない?せっかく結婚したのに距離を感じて嫌だわ」

「では何とお呼びしたら…」

「アヤでいいわ。それかリリ」

「アヤと呼ぶのは色々と不味くありませんか?もう女王陛下なのですから。なので、リリと。そう呼ばせていただきます」

「仕方ないわね。それでいいわ」

女王陛下となられても公務の傍ら、今までと変わらず執筆やらも続けてるから。

なにより、気さくで明るいままなのは僕にとって救いです。



大きく変わったのは城住みになった事くらいか。

元々城で働いていた人たちはそのままに、公爵家から数人引き連れて引っ越してきた。

その中には当然メリスさんもいる。


公爵家の方は、旦那様と奥様が今も仲睦まじく過ごしておられるし、城にも毎日のように公務も兼ねて顔を出してくださる。

リリス様も娘のリリカ様を連れて遊びに来てくださるから、僕もよく城の庭でリリカ様と遊んだりしてる。



唯一、頭を悩ませているのはサティーニア国の王女、ルルナ様が城に居着いてしまわれたことだろうか。

表向きはサティーニアからの大使という名目なのだけど、殆どは城でのんびりしておられる。


姉だということが発覚したから、もう愛人になれとかは言われなくなったのだけど、今度は姉ムーブが凄い。

お姉ちゃんって呼ばないと不機嫌になるし、かと言ってあまり仲良くしていると、今度はリリエル様が不機嫌になるし、メリスさんからもすっごい殺気。

メイドという立場を利用して、いつも僕のそばにいるからなぁ。リリエル様からも見張るように言われてるとか…。


ルルナ様は姉なのだから何も問題ないと思うのだけど、でもなぁ。スキンシップがすっごいのは何でだろうか。

一度、どうしてそんなに構ってくれるのかと尋ねたら、”可愛い弟なのだからいいでしょう?”と。

姉との距離感がわからない。どなたか姉の居る人に聞いてみたい! 

弟といえば、サティーニアの王子様と話せたらいいのだけど、流石に次期国王陛下とおいそれと話すのも難しい。

お互いにそうそう国を出るわけにもいかないからなぁ。会うのさえ難しいのだから無理もない。

一応、僕の弟でもあるのだけど、あちらは大国の王子様だからね。


「シン、また何か考え事?」

「ええ、まあ…。色々と環境が変わったので慣れていかないとと思いまして」

「もう数カ月たつのに、まだそんなこと言ってるの?」

突然女王陛下になられたのに動じてないリリエル様と一緒にされても困ります。


「そうそう。元王妃と王子達ね、愚かにも謀反を企てたから、国外追放にしたわ」

「はい!?」

さらっととんでもない報告されました?


「因みに何方へ…?」

「サティーニアの過酷な鉱山よ。一年保つかしら…楽しみだわ」

わっるい笑顔!

「そういうところは悪役令嬢っぽいですね」

「ほんと!? やっと本来の役目っぽくなったのかしら」

喜ばれる意味はちっともわかりませんが!

「元陛下はどうされたのです?奥様やお子様が国外追放されたのに…」

「愚かな事を…と見限られたようね。ご本人は田舎でのんびり畑を耕して、日々を謳歌されているわ」

「平和ですね」

「ええ。王子達も大人しくしていればのんびり暮らせたのにね。本当に愚かだわ」

「下手したら僕がそうなっていたかもしれなかったのに…。救って下さりありがとうございます」

「私がシンをそんな目に合わせる筈ないでしょう」

「お礼くらい伝えさせてください。感謝しているのですから」

「そう? じゃあそろそろ跡継ぎがほしいわ。いいわよね?」

「ひ、昼間からですか!? 公務は…」

「とっくに済ませたわよ。私は有能なの。だから…ね? メリスに先を越されるのだけは嫌よ」

「そういう事でしたら…」

いつかリリエル様が言われたように、僕は甘やかされてて一切の仕事も割り振られてない。

それこそ、公務をするリリエル様の隣にいるのが仕事だとか言われてるくらいに何もすることがないのだから…。

そんなリリエル様のお願いくらい叶えなくては…。


「ほら、シン。たまには執務室でってのも悪くないでしょう?」

「嘘ですよね、リリエル様…」

「ん〜?」

「リリ…ここでは流石に」

「抵抗しない!」

「いやー!」

「ふっふっ…いい声でなくじゃない。盛り上がってきたわ!」

「何をしているのです?私も混ぜてください」

「出たわね、メリス! 全くもう! シンが抵抗するからせっかくのチャンスが!」

「理不尽です!! メリスさんも止めてください!」

「嫌ですけど?」

そんなぁ……。









これにて完結です。

もう少し短くまとめたかったのですが、結局10話をこえてしまいました。

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