7.どこの神殿でも体力を消費するわけではないらしい
「聖女は倒れてばかりいるな。」
アレックスはグラスを傾けながら誰にともなく言った。
「この国にお越しになってまだ数日です。すぐにこのパルミアに来ていただき、わしはありがたいと思っておる。」
パルミア公爵は楓をフォローするような発言した。
「エスカーシュ神殿の周りの結界は強固になったとは言え、魔物の討伐が残っております。
アレックス殿下、我がパルミア騎士団長のヒューイです。殿下のご指示に従いますので、この者になんなりと申しつけくだされ。宜しくお願い申し上げる。」
そういうとエバートンはアレックスに頭を下げた。
「パルミア地方は我が国の食糧庫。魔物に荒らされては国家の存亡にかかわります。我々も全力を尽くします。」
アレックスは周囲を見回しながら討伐隊の士気を上げるように言った。
翌日は雨だった。
たっぷり睡眠をとった楓は今日もいける!とクリスに伝えた。
「第2神殿はここからどれくらいかかるんでしょう?」
「馬車で1時間ほどです。」
「近いですね。行ってみます。」
今から動けばお昼前には終わってしまう。半日仕事だ。
週5立ち仕事の楓には楽勝である。
早速身支度をして、馬車で第2神殿に楓、クリスはエスカーシュ神殿の司教、護衛とで向かった。
魔物討伐隊は、エスカーシュ神殿を中心とした監視活動に回っていた。
第2神殿と言ってもやはり信心深いお国がらなのか立派なつくりだ。
配置はどの神殿も変わらないのか神殿の奥の部屋に水盤が置かれている。
第2神殿の司教に挨拶をすると、エスカーシュ神殿の司教、エリックが第2神殿司教・ヴォルフと情報共有のため立ち話をしていた。
楓は「では、私の方始めさせていただきます。」と声をかけ、水盤に手をかざした。
水盤じゃ一瞬光って光はすぐに治まった。
「あれ?昨日は30秒くらいかかったのに今日は一瞬で終わり?」
しかも、ほとんど力を使った感じがしない。あと2・3軒は回れる感じだ。
「聖女様の先輩でご存命の方がいればわかるんだけど、全然私にはわからない・・・水盤の力は満ちてるってことなのかな・・・?」
「ヴォルフ司教、この地域でも魔物は出没を始めていましたか?」
楓は司教に尋ねた。




