31.聖女の休日③
しばらく鍋に火をかけると、別の鍋にトウモロコシスープを越しだした。
これで滑らかな冷製スープになるはず。
「氷室って厨房にありますか?」
楓は料理長に聞いた。
「こちらです。」
「ではこの鍋を少し冷やしておいていただいてもよいでしょうか。
夕食時の前菜と共に少しの量を出していただけたらと思います。
昼食までには冷えないですよね?」
「そうですね。難しいかと思います。」
楓は鍋や調理器具を片付けようとしたが周りが先回りして片付けてしまった。
「聖女様、本日はお休みの日だと伺っております。ごゆっくりお過ごしください。」
料理長に諭すように言われれてしまった。
さて、何して過ごそうと、楓は領主館の庭に出て景色を楽しんでいると、厩舎があった。
乗馬に挑戦の前に、馬に慣れてみようと近づいて行った。
厩舎のなかでは、厩務員がせっせと馬の世話をしていた。藁のようなものをそれぞれの馬房に
入れ込んでいた。
「こんにちは。お馬さんのお世話を手伝わせていただくことは可能でしょうか」
急に話しかけられてビクン!とした厩務員は振り返ると聖女がいたことに驚いた。
「これは聖女様!とんでもございません。聖女様にお手伝いいただくなんて・・・!」
「いずれは馬に乗れるようになりたいので、馬のブラッシングとかできたらと思うので
すが・・・・・。」
悲しげに聖女がいうので、厩務員もブラッシング程度なら初心者でも教えるのは簡単だとおもいながら
「では、このおとなしい馬にまずは話しかけてみてください、優しく。馬は、人の感情を理解するようなところがありますから・・・
そして優しく触れてみてください。
嫌がらないようであればこのブラシを使ってください。
表面の汚れを別のブラシを使います。仕上げはこのブラシです。」
と厩務員はいくつかのブラシを見せながら説明した。
「やってみます!」
馬はとてもおとなしかったが、楓のことを下に見たのか、しっぽで楓の邪魔をしようとしたり藁をかけてくる。
「遊ばれてるわ・・・」
それでも気持ちが良いのか、段々馬はおとなしくなってきた。




