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28.鳥の魔物を倒してみました

「本日は第2神殿の往復がメインです。

 おそらく昨日よりは若干魔物も少なくなっていると思います。

 魔猪、魔狼の類はチームを組んで戦うこと、また、聖女様は神殿に力を注ぐ前には聖力で戦闘はなさらないでください。」


出発前にクリスが一行を集めてそういった。

今日は魔術師1名、護衛が5人、クリスとヒューイが楓を守っている。


その他の人員は監視兵として領の各地に飛ばした。


 第2神殿に向かう街道から、見える景色は一面のトウモロコシ畑だった。トウモロコシはこの世界にもあるんだーと妙に楓は感慨深く眺めていた。

 

 コメは生産していないのだろうか。

 食事でコメを全く食べていない。現状はそれほど苦痛を感じていない。なぜならこの地方の食事はおいしいから。何度でもいう。

 

 ここパルミア地方は食事がおいしい。

 

 何なら日本にいたころよりも食生活が良いせいか食が進み体重が増えた(気がする)。

 

 第2神殿に近づくにつれてトウモロコシ畑は減り人家が増えてきた。

 

 人々も往来の減った街道からやってきた楓たち一行に興味深々なのか、家の窓を開けて外を眺めていた。


 神殿に到着するといつものように司祭以下神殿関係者が出迎えてくれた。


「聖女様、お越し下さりありがとうございます。このあたりも魔物が増えてしまい、住民共々不安な日々を過ごしておりました。結界が再び堅固なものになりますようどうぞ宜しくお願い申し上げます。」


 司祭じきじきに感謝されるが、楓が手をかざすのはせいぜい10秒長くて30秒だ。ここまで大仰に言われるとかえって申し訳ない。


水盤の前まで案内され、いつものように手をかざす。魔物が出始めている地域だけあって光始めてから20秒以上かかった。他の地域の第2神殿より浄化が必要な地域だったようだ。


「今回は結構力を使いました。やはり魔物が出始めているということは結界がずいぶん弱まっていたのでしょうね」

楓はクリスに向かってそう言った。


「聖女様のその感覚とおりだと思います。グリースデンに来るまで、魔物は1度見たきりで、あまり出てきていませんでしたが、ここにきて目撃、襲撃多数ですからね。この地域の結界はだいぶ弱まっていたと考えられます。」


 帰りの魔物の襲撃には私も対応しよう、と楓は思った。部屋には温泉付き、勤労意欲も向上する。


 丁寧にお礼を言う神殿関係者との挨拶も、いつもの通り控えめに微笑んで神殿をあとにした。


 帰り道、トウモロコシを積んだ荷馬車を攻撃している鳥の魔物――「ハーピー」というらしい――が集団になって襲っているのを発見した。


 楓は自分の乗っている馬車を止めてもらうと、外に出て飛び立とうとするハーピーに向かって手をかざし「浄化」の念を込めてみた。


 すると前回と同じように手のひらが光ってハーピーにあたったかともうとハーピーはジュッと消えていなくなった。

 続けて3匹同じように消滅させた。残りは飛んで逃げて行ってしまった。


 ハーピーはそれほど強い魔物ではないが、逃げ足が速いので退治するのが大変だそうだ。領軍の騎士からはハーピーの退治は非常に喜ばれた。


「でもこんなに聖女様に何でもやっていただくと俺たち仕事なくなっちゃいますよ。」

 護衛の一人がそんなことを言った。


「そんな、私もお役に立てればとそれだけで・・・。」

 楓は謙虚に答え微笑んだ。


「では、領主館に戻りましょう。」


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