22.増える魔物たち②
パルート第2神殿では昨日クリスに言われた通り、手のひらに精神を集中をしてみたところ、もともと楽に終わるところがさらに楽に力をこめることができた。
力の込め方の練習をしよう、と楓は思った。
王都に戻ったら、中央神殿の水盤で練習ができるのだろうか。
パルート領主館までの帰り道でクリスに聞いてみた。
「聖女の力の込めかたについて、昨日クリス様から頂いたアドバイスの通り実行しましたら
いつもより楽に力を込めることができました。
ありがとうございます。」
「聖女様のお力が強いんでしょう。
今日もパルート領主館に泊まっていただきますが、明日は魔物が出る地域を通りながら
グリースデンに向かっていただきます。
足元が良くないので、クッションも多めにいただいてきますので。」
「ハハ・・・すみませんです。
クリス様、魔物と戦うとき、聖力は使えないのでしょうか?」
「・・・・考えたことがなかったですね。歴代の聖女様は神殿の水盤の調整で力を消費してしまうので、 それ以外のことをお願いした記録が残っていませんでした。
今度試しに魔物に向かって聖力をそそいでみていただけますか?」
「はい、やってみます。」
なんて話をしていると帰りにまた魔猪に遭遇した。
「クリス様、まだ魔猪は遠くにいます。試してみてよいでしょうか?」
「はい。私も後方で見守っております。」
楓は、クリスの賛同を得ると、外に出て両手の親指と母指で三角形を作るように重ねた。
三角形の中心に魔猪をとらえると「浄化」と言葉を発した。
瞬間。
魔猪は消滅した。何も残っていない。隣の魔猪はまだ残っている。
もう一度。
「浄化」
2匹目も消滅した。
「クリス様、どういうことでしょうか。」
「聖女様はお疲れではございませんか?」
「はい、今のところ。魔猪いなくなっちゃいましたね。
どこいっちゃったんでしょうか。」




