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21. 増える魔物たち

楓の感覚だと、2日も寝込むくらいごっそり力を持ってかれるのは、1日のうちに神殿で2か所30秒力をそそぐくらいと目途が付くのだが、実際のところ力の使い方について学んだことはない。


「それに、まだこの力の使い方について説明らしい説明を受けたことがありません。

クリス様、どこかで学ぶことはできるのでしょうか」


「楓様は聖力を使いこなしていらっしゃいます。今まで聖力をそそいだ神殿の水盤も聖力を保持し続け安定していると報告を受けています。

 今の手をかざすだけで問題はないのですが、

もう少しかざすときに手の平に力を集めると無駄がないかもしれません。

聖女様が力を使われるとき、手全体が光っているように見えます。」

 毎回、楓が聖力をそそぐのをそばで見守っているクリスだからいえるアドバイスだった。


 翌日パルート第2神殿――――グリースデンに近いほうのパルート領――に向かう途中で、魔物に襲われている商隊を目撃した。

 鳥のような魔物が寄ってたかって荷台や馬車を攻撃していた。

 護衛も追い払おうと剣を振り回していたが、少し遠ざかるとまた近寄るの繰り返しになっている。


 こちらには弓使いはいるが、商隊の関係者にあたる恐れもあるので射ることはできない。

どのように攻撃するのかと楓が車窓から眺めていたら、魔術師が、何事かをつぶやくと鳥の翼が凍って空中にいた鳥の魔物たちが地上にどさっと落ちてきた。

5匹?5羽だろうか、商隊の護衛とこちらの護衛が落ちてきた取りの首を切って絶命させた。


 流れた血や遺骸をそのまま置いておくと、又魔物が集まってしまうので、護衛たちは穴を掘って埋めた。


 その間楓たちは商隊の商人たちからグリースデンの様子を聞くことにした。

「街道沿いの小川のそばに魔物の目撃情報が多いそうです。そのため小川のそばを通るときは急ぎ足で通過しました。」


 このようなときでも、商魂たくましいのか領地を超えて商いをしているので、商隊が持つ情報量は多く貴重だ。


「エルパージャ地方の結界もほどけ始めているようで、あと早めに商隊で物資を運んでほしいと要請が来ています。貴重品ではなく日用品や食品のリクエストが多いですね。」


「皆様、危険をものともせず凄いですね。お気をつけてお運びください。」


 楓は馬車の外に出て、商隊へ挨拶をした。


 やがて、魔物を埋め終わると、「お互いに気を付けましょう」と声を掛け合って、別々の道を行った。

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