11.晩さん会に参加してみた②
今日は多めに投稿してみました
パルミア公爵の姉妹は、社交界の話を面白おかしく話す陽気な2人だった。
イザベラの妹のアミルにはもう婚約者がいるらしい。
「アミルはエルパージャ侯爵の公子様のところへ、アミルが学園を卒業次第、輿入れするんですの。
でも貴族学園もこの結界のほころびを受けて無期限休校になっておりまして、生徒はみな自宅待機の状態なんです。アミルは今年入学したてなので、卒業まで少なくともあと2年はかかりますわ」
貴族学園でたー。
学園モノのドキドキハラハラはないのかしら?
「皆さん婚約者とか普通にいらっしゃるの?」
楓は2人に聞いた。
「イザベラお姉さまは後継ぎでいらっしゃるので、お父様がまだ吟味されているのか婚約者はまだなんです。候補者は何名かいらっしゃるみたいですけどね・・・
ふふ、お姉さまご存じなかったの?
お友達は学園入学前に半分くらいの方が婚約を整えて入学されていて卒業して結婚するか、さらに専門的なことを学ぶのか、王宮でお勤めされる方もいらっしゃいます。様々ですね。」
「この世界の女性は何歳くらいで結婚されるの?」
何食わぬ顔で楓は質問した。
「18歳から24歳くらいまでですわね。」
私も適齢期入りです。とイザベラは続けた。
(私はもうすぐ適齢期終了よ。)
と楓は思った。
「学校ではどんなことを学ぶんですか?」
「騎士学科、魔法学科、貴族科の3科があってそれぞれに専門領域があります。
私や妹は貴族科に入学しましたので、社交がほとんどですわ。
国内の同じ世代の子女たちとは卒業後のお付き合いも続いていきます。
学校と言えど小さな社交界なんです。」
「楽しそうですね。学生の間に婚約者とのやり取りや恋のさや当てなどもあるんですか?」
「それはありますよ!
アレックス様も学生時代は色々おありだったようで、今は婚約者募集中のようですよ。」
イザベラは楓の耳元でささやいた。
流れ弾キター。
楓はにこやかに質問を返した。
「どんなことがあったのかしら?」
「卒業式で婚約破棄を宣言されたのです。
モルドス公の長女の方と年齢のつり合いが良かったので、幼少期から婚約されていたのですが、
気が合わなかったのか、在学中はついぞ仲良くされているところが見られませんでした。
いよいよ卒業間際になって長女の方に懇意にされているお方がおできになって。
まあ恋愛にまでは発展していなかったようですが・・・
それを知ったアレックス王子が逆上して卒業式で『そなたとは結婚しない!』と大立ち回り
されたそうで。穏便に婚約解消できなかったのでしょうか・・・
アレックス様がそのようなことをなさったので
卒業まで自由に生徒間の男女交流を面白く思わない婚約期間中のパートナーによる
一方のパートナーへの卒業式での婚約破棄はブームになりましたのよ。」
今はブームは去ったのね・・・・。
それに卒業式の婚約破棄も、内容がテンプレとはちょっとずれているわね・・・・
「例えば、自分に婚約者がいるのにも関わらず、他の女生徒と仲良くなって婚約
相手が悪いように悪態をついて、『そなたは何の罪もない彼女を虐げた悪女だ!
よって婚約破棄だ!』的な話はありませんか?
婚約破棄された婚約者は、生家からも追い出されるなんてそんなケースは?」
楓は好奇心に負けて聞いてみた。
「ないですね。そんなひどい話あります?
あ、私の一代前の婚約者同士で結婚前にお子ができて、女生徒が学校を辞めなくは
ならなくてそれはスキャンダルになりましたね。」
家の恥だーなんて言われて一度は家を追い出されたもののしばらくして、孫が生まれると
孫会いたさに再び娘を迎え入れたということだ。
泣ける。
「まあ、人が集まる場ですから学園でも様々なことが起こります。
結界のほころびで、学園に通うこともままならない、全ての行事がストップしている非常事態の今は、その様々なことも懐かしく思われます。
聖女様、是非私たちに力をお貸しくださいませ。」
イザベラはそう締めくくった。




