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月色の砂漠~新最高位誕生編~  作者: チク


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尽くす



(まずい! 隠れるぞ!)


 グレスは、突然、ミフルの手をつかみ走り出す。


 二人は物影に隠れる。

 ミフルの墓の前に、キョウとファウが来たのだ。


(なんで、隠れるんだ?)

 と、ミフル。


(静かに! キョウには俺たちの会話が聞こえるんだよ)

 というのはグレスの誤解だが、近い将来にそうなるかも知れない。

(長老は死んだことになってんだから、元長老のお前さんは誰とも会っちゃダメなんだ)


 ミフルは絶句した。

 最高位以外使えないはずの環境維持ロボを扱うだけじゃなく、その会話も聞こえてしまうなんて。


 キョウはうつむいていた。

 その背中をファウがさすっている。


 ミフルは、キョウとファウはお忍びでデートでもしてると思っていた。

 だが、どうもそんな様子ではない。


 ミフルは少しだけ近づいてみた。


 キョウは目頭を押さえ泣いていた。

「まさか、私をかばって死んでしまうなんて……」



――あぁ、そうか。

 ミフルは納得した。

 長老はキョウをアンドロイドからかばって死んだことになっていたのだ。

 別に病死でもいいのに――。



(おい! そんなんじゃないぞ……)

 と言いかけたところで、グレスが手をミフルの手を引き、その場から離れる。


(気持ちはわかるが、やめておけ)

 グレスが諫める。

(最高位っては民全体に尽くすんだ。だからこそ、身内には接触しないのが決まりなんだよ)


 でも、とミフルは思う。

 キョウに、長老の死因が自分のせいだと思わせるのは荷が重すぎる気がした。


(その分、キョウには尽くしてやれ)

(どうやって?)

(そんなのは自分で考えろよ)



 ミフルとグレスは、また、キョウとファウに近づく。


 キョウはしばらく泣いていた。

 そんなキョウを支えるように、ファウは寄り添っていた。


 キョウが泣き止むと、ファウが何か語り掛けている。

 おそらく、慰めの言葉だろう。

 

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