成りすまし
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次の日、キョウの家の前に子どもたちが集まっていた。
午前中に勉強を教える予定キョウだったが、今日は具合が悪いのだという。
「急ですまない。うつしても悪いから今日の勉強はなしだ」
ドアを開けることもなく、キョウは子どもたちにそう告げた。
子どもたちはしばらく帰るでもなく、キョウの家の前でたむろしていたのだった。
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そんな外の様子を伺っていたのはキョウ……ではなく、ネードだった。
長老たちがキョウを攫い、それを隠すためには、誰かがキョウの代わりをする必要がある。
そこで変化魔法を使えるネードの出番となる。
当初は長老の身代わりに雇われたはずが、ずいぶんと路線変更したものだと思う。
長老の代わりをしているシヴァは変化魔法は使えず、そのままの姿でラテーシア家にいるはずだ。
長老の部下たちがなんとか家族には会わせないようにしているらしい。
そんなんで大丈夫なのか気にはなるが、近い将来確実にいなくなるシヴァに感情移入しても辛いことが増えるだけだ。あまり考えないようにした。
しかしながら、シヴァが気にしていたキョウに成りすますことになるなんて、妙なめぐりあわせだと思った。
シヴァが気にしていた、キョウが女の子を恰好をしていた理由がわかるかもしれない。
ネードはアルバムを見ようかと思ったが、やはりやめた。
キョウがどんな子どもだったかは、ネードが受けた依頼にはあまり関係がない。
今のネードに必要なのは、いかにキョウじゃないことがバレないようにするか、バレた場合はどうやって逃走するかだ。
家の間取りと窓は確認済だ。逃走ルートも何パターンか想定している。
意外だったのは、家の中にたくさんの武器があったことだ。
どれか武器を奪って逃走することもあり得る。
ネードが武器の一つを手に取ろうとした時――
ドアがノックされた。
ネードに緊張が走る。




