男同士
※ 下ネタ注意。
ネードは、シヴァが喋っていたことを思い出す。
『ねえ? ネードはどうして男のフリをしているの?』
『この地では女装や男装の風習でもあるの?』
あの時はずいぶんふざけたことを言うヤツだと思ったが、エニモスの女装に気づいていたのならそれも納得だ。
――いや、シヴァとエニモスは面識があっただろうか?
ネードが言葉が出ないので、それをエニモスは違うように解釈した。
「信じてねーな」
エニモスの素の口調は男っぽい。
「これが証拠だ」
エニモスは黙り込んだネードの手をつかむと、自身の股間を触らせる。
「……っ!!」
ネードは声にならない悲鳴を上げる。
切られた腕が治り安心したのものの、治って一番最初に触ったものがとんでもなさすぎる。
「な、なっ、何をする!」
「いいじゃねーか、男同士なんだし、減るものでもなし……」
言いながらエニモスがネードの股間を触ろうとしてきたので、必死に阻止した。
「お、お、お前、そっちなのか!?」
「まさか! オレ、女好きだし!」
と、なぜか妖艶に微笑むエニモス。
「砂漠の民の依頼っていうから、どんな美女がいるかと期待したのに、来てみれば男ばっかでさ」
エニモスは砂漠のど真ん中で水脈を開く依頼を引き受けていた。
長老はじめ、その部下たちと行動していたため、ルウの民の女性に会ってはいなかった。
「こっちは、いい女、いなかった?」
「知らん。だったらなんで女装なんかしてんだ?」
ネードには訳がわからなすぎた。
「女装してるのはビジネス。魔女として活動するためのしょうがなくの女装。でも、まあ、女って女装してる男好きだからな。そうやって寄ってきた女は片っ端から食っちまう」
エニモスはにんまり笑った。
サイテーの男だと、ネードは思った。
こいつにだけは女であることはバレないようにしようと、決意するネードだった。




