応援
「お前も食べてみるか?」
と、にこやかに勧めてみる。
「………いや、いい」
しばし悩んで、ガイルは結局は断った。
体が弱ってる長老の申し出を断るのは申し訳ないと思いつつも、どうしてもキャビアは苦手なようだ。
ガイルはガイルなりに長老を気遣っている。
これはいい反応だと、シヴァはにんまりする。
「こんなに美味しいのにな」
一口、口に入れてにやりと笑ってみる。
「もし、キョウがキャビアをすすめてきたら食べるんだろう?」
「うん、まあ」
ガイルがあっさり肯定したので、シヴァは意外に思った。
もう少し、はぐらかされるかと思いきや。
「そうか、やはり、キョウのことが……」
好きだったんだな、とは言わず、わざとぼかすよう言い方をした。
「そんなんじゃ……」
と言いかけたガイルだが、後の言葉は出ないようだ。
肯定はしづらいが、否定もしたくないのだろう。
「まあ、照れなくていい。今の時代はそういうのも悪くないと思う」
適当なことを言いつつ、シヴァはネードに言われたことを思い出していた。
かつて、長老はキョウ・テセティアを養子にしようとしたことがあったらしい。
なんだかんだでそれは実現しなかったようだが、
もし、そうなっていれば、キョウとガイルは義理の従兄弟になっていたということだ。
『だから、キョウの話題を出すのは辞めておけ』
と、ネードは言っていた。
長老の姿でその話題を出せばまたボロを出すことになるだろうから、と。
だが、どうしてもキョウのこと話さなければならない。
ガイルがキョウに対して強い好意を持ってることに間違いないだろう。
それは恋愛的な意味なのか、弟のように慈しんでいるのか―― おそらく前者だろう。
「もっと、早く気づいていれば、応援もしたのにな」
キョウはファウと付き合うようになったのはいつ頃だろう?
パースが知らなかったそうだから、割と最近のことじゃないかと思う。
おそらく、その事に関しては長老も深くは知らないはずだ。
この話題を出しても、ボロは出ないだろう。
あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。




