身代わり
ネードは、自分で長老に化けるよりも誰かを長老に仕立てた方が安全と考え、いわば身代わりにしたのだ。
「ギルドって、アンドロイド退治を請け負うところじゃないの?」
かつては、シヴァもギルドに所属していたことがあった。
アンドロイドであるシヴァがアンドロイド退治というのもおかしな話だが、その頃のシヴァは人間だった。
この機械の体ももう寿命が近い。なんとか人間の体を手に入れたいのだ。
「基本的にはそうだが、私の所属するギルドは広範囲に依頼を引き受けている。極秘の依頼も訳アリの依頼もな」
ちなみに、ネードが男のフリをしているのは流れのアンドロイドハンターとして女であるより男として行動した方が都合がいい、というのが理由だった。
「……そうだったんだ」
その説明を聞いて、シヴァは落胆してしまった。
ずっと、ネードのことをここルウの地の者で、長老の部下の一人と思い込んでいたのだ。
医療的な知識と機械の知識もあることから、病気の長老の主治医と買って出たんだと思い込んでいた。
確かに言われてみれば、ネードが長老の部下だとしたらガイルにあんなに強い態度で出れる訳がないのだ。
この地の外部の者であり身分に左右されない人物であり、医者という立場でもあるから、ガイルは指示に従っていたのだ。
どうして気づかなかったんだ、と自己嫌悪に陥る。
他に誤解してることはないだろうか?
さっきのガイルとの会話といい、かなりやらかしてしまった感じがする。
もはや、バレるのも時間の問題……?
「長老と会うことはできない?」
ダメ元でシヴァは尋ねる。
長老が何をやったのか供述するよう言われていたシヴァは、当然、長老が何をやったかは知っている。
だが長老がどういう考えなのか、どういう思いでそうしたのかはわかっていなかった。
長老のフリをするには、やはりそういう摺り合わせは必要だったのだ。
ネードがシヴァを拾った現場にシームァもいたんじゃないかという疑問もあるかと思いますが、シヴァが結構な距離を移動したと思って下さい。
リムが目視できる位置に倒れていたのもリムが視力がいいためで、実際の距離は結構ありました。




