大日本帝国とアメリカ合衆国、国内の思惑。
ハワイ宣言により、平和友好条約が締結されることになりましたが、日米それぞれの国内には反対派も存在します。大日本帝国、アメリカ合衆国それぞれの国民の思いを整理したいと思います。
大日本帝国では、奇襲攻撃を受けたのに謝罪だけで米国を許して良いのかという一部新聞の論調に同調する意見もあったが、現人神たる天皇陛下の考えは尊いものだという多数の新聞に最後は終息した。米国でも、ハワイ州をハワイ王国としては独立させて良いのかという軍人や政財界を中心とする反対意見も出たが、米国大統領ハリー・S・トルーマンの議会での演説が全てを変えた。
これは、上院及び下院でそれぞれ行われたが、米国議会史上に残る名演説となった。彼は、ハワイでの天皇陛下との会談について、次のように説明した。
①大日本帝国の天皇陛下は、私にとっては神そのものだった。神は、人類に戦いよりも平和を望んでおられる。汝、人を殺すなかれ、汝、人を愛せよ、汝、平和を尊ぶなり、平和を尊ぶものに幸いあれ。神は平和の中に有り。
②大日本帝国の天皇陛下は、世界支配を望んでいない。神の御業により、世界中に愛と希望、平和で幸せな生活を広げることこそ神の求めるものだ。
③我がアメリカ合衆国と大日本帝国は、平和友好条約を締結し、相互の信頼関係を確実なものとし、相互の平和維持を尊び、宗教の自由を保障することを確認した。しかし、神は唯一つ、大日本帝国の天皇陛下に降りられた神である。私はキリスト教徒だが、彼を神々しい存在と米国民全てに保障する。
この演説を聴いた議員も、ラジオで聴いた民衆も合衆国大統領ハリー・S・トルーマンと天皇陛下に大いに歓喜した。
とりあえず、これで第一章は終わります。
次話から、第二章に入ります。




