ハワイ日米首脳会談への序章
遂に、現人神たる天皇陛下がハワイに到着され、米国大統領ハリー・S・トルーマンとその家族の出迎えを受けることとなった。日米首脳同士が直接に会談を行うという異例の事態であるが、米国としては、神の化身、キリストの再来と言われる天皇陛下にどのように接すれば良いのか不安だらけであった。
飛ぶ皇居と呼ばれる天皇特別機から天皇陛下がタラップを降りて来られた。思ったより小柄な東洋人といった印象だったが、その目を見た途端、米国大統領ハリー・S・トルーマンは、やはり神の化身だと確信した。少なくとも尋常な人の眼光ではなかった。何者をも見通すようなその眼は、タラップを降りて来る間も油断なく周りを見回していた。出迎えの列に帽子を振って応えながら、現人神たる天皇は、ハリー・S・トルーマンの前に立った。
「貴方がアメリカ合衆国大統領閣下かな?」、正しくキングズイングリッシュの発音で天皇陛下は尋ねられた。「はい、私が新しく大統領に就任したハリー・S・トルーマンでございます。陛下におかれましては、長旅でお疲れになられたことと存じます。どうぞこちらへ。」
案内しながら、家族を紹介した。こちらが、私の妻エリザベス、そちらが娘のマーガレットでございます。」やや緊張しながら私は答えた。天皇陛下は、頷きながら、「お美しい奥方とお嬢様ですね。目の保養になります。」とおっしゃった。




