修羅場Ⅱ
……眠れない。もしかしたら今夜は一睡もできないんじゃないか?あの光景が頭から離れない。それは向こうも同じなのだろうか、2段ベッドの上からゴソゴソと忙しなく動いてる音が聞こえる。すると突然上から
「……起きてる?」
と聞いてきた。この問いを俺は無視する。なんせ早く寝たかったのだ。するとミコトは俺のベッドの中にいた。
はしごを下りる音は全く聞こえなかった。じゃあ飛び下りたのか。もう一度言うが全く音が聞こえなかった。間違いない、ミコトは夜の行動に慣れている。そんな思考は1秒後にはどこかへいってしまった。俺の体がビクゥッと震える。横を向いている俺の背中にミコトは体を密着させてきた。柔らかい感触、間違いなくミコトのアレだ。
「やっぱり、起きてた。」
「……気づいてた?」
「うん、まだシュウは私に言うべきことを言ってもらってない。」
ちょっと待ってくれ。俺の心音が今世紀一番だ。密着させてる分、向こうにもバレバレなのだろう。だが、逆もまた然り、ミコトの心音もバクバクしてる。
「えっと、ありがとうございます?」
ポカッとミコトは後頭部を殴ってきた。
「エッチ、変態、クソ、…………バカ。」
一体何なんだ?この可愛い生き物は。俺の理性が飛びかけた。
「本当にゴメン‼えっと、明日、ミコト用のシャンプーとか色々と買うつもりなんだけど、お金は全部俺が持つから。それで許してくr」
「許さない。嫁入り前の身体を見られた、それを一緒に買い物するだけで許せ?逆にご褒美だろ。シュウ、責任取れ。」
「じゃあ、何か1つ願いをいえ。何でも叶えてやろう」
「お前はどこの神龍だ。願いか……2つでもいい?」
「あぁ、俺は神龍を超えてやる。」
「んじゃ、1つ目。これからこの部屋の家事は全てシュウがすること。」
「うん」
「2つ目、私と恋人のフリをしてほしい。」
「うん?はい?」
「あのクラスにはシュウ以上の変態さんばかり、一緒に買い物に行くと、必ずそういう噂が立つ。」
「俺でいいのか?俺はミコトの裸を見てるんだぞ?」
「思い出すな、バカ。シュウは私がこんなことしてるのに襲ってこない、ムッツリスケベの童貞さんだから。他の男ならそうはいかない。」
なんか酷いこと言われてるが、何故か信頼度が上がってる?ルームメイトと仲良くできるのだから問題はないか。
「わかったよ。あくまでもフリなんだな」
「うん。後、明日の買い物は勿論全部シュウ持ちだから。」
「はいはい、わかりましたよ。」
「うん、じゃあおやすみ~グゥ」
「あぁ、おやすみ、ってそこで寝るの?」
あっ、ダメだミコトの体温が上がってきた。これじゃ、俺が寝れねぇじゃねぇかよぉぉぉ!!
作者「校長、いいんですか放置してて。」
校長「こっちの方が面白いからな。なぁに、間違いが起これば止めるさ。それにしても若いっていいねぇ。」ニヤニヤ
作者「校長こわい」ガタガタ