第四話 魔導王国レアリアード
前回 クロアチア熊に襲われた少年。しかしすんでのところでルーシュたちに助けられた。そんななか標的にされたマリンを守るために少年は力を覚醒させるのだった
少年 継承者のアジト|談話室<<だんわしつ>>にて
「セ・・・セウ・ユア・・・バージ・・・ジア」
魔法の詠唱が響き渡る。あれからいろいろあって旅の仲間に加わることになった。この服はレヴァが
「折角だから魔導師っぽく」
という理由で用意してくれた服だ。茶色のケープに空色のローブというのか?まあとりあえず女物なんだろう。ズボンではなくどちらかといえばスカートに近い。腰には茶色のベルトが巻いてあり、そこに短剣が差してある。そしてこの短剣がまたただならぬ雰囲気を放っている。また、読もうと考えていた本はなぜか白紙になっていた。そのことをルーシュ達に話すと
「しかるべき時に中身はもどるさ」
とはぐらかされてしまった。そんなこんなあって今魔法の練習をしている。しかしやはりと言った方がいいか魔法は発動する気配をみせない。
「ダメだって。もっとこう力を抜いて。もう一回わたしに続いて。さんはい」
「「セウ・ユア・バージア・サケル」」
「何で同士詠唱なら噛まないかなあ?」
「そもそも僕に魔法適正何てあるのかな?」
「オイラが聞いてきてやるー」
突然そう言うとベルズはルーシュの元へ走っていった。
ベルズ 同所|書斎<<しょさい>>にて
オイラは少年の頼み(というよりは自分の独断で)ルーシュにあの少年の魔法適正を聞きに来ていた。
「あの少年の魔法適正?あると思うけど水魔法は適正無さそうだね」
「じゃあ今やってる詠唱は?」
「なんの意味もないねw」
ルーシュの呑気さには軽くあきれた。とりあえず今はその事をあの少年に伝えなくてはいけない。
「その前に食い物食い物~♪」
当のオイラも周りからすれば完全に呆れられているのかもしれない・・・。
レヴァ 同所談話室にて
「意味ないんですか~‼」
わたしは思わず叫んでいた。
「彼に水魔法適正は無いっぽいよ」
「もっとはやく教えて下さいよ~」
「今わかったばっかりだからね♪」
ルーシュの能天気さにわたしは呆れていた。
「まあいいや。おーい少年」
「ん?レヴァ。どうしたの?」
「ルーシュが呼んでるよー」
「いや‼呼んでないよ‼」
「あなたが水魔法適正ないっていうならこの子に適正のある魔法教えてあげてください」
「わかったよ。ただ、ここじゃわからないからあの国へ行こうか」
「どこ?」
「ふふふ。ついてくればわかるよ」
そう言うとルーシュは不敵な笑みを浮かべた。
少年 とある山にて
僕らは国に忍び込むためにとある山を登っていた。その傍らルーシュは謎の液体の入った小瓶をちゃぷちゃぷ揺らしている。
「ルーシュ・・・。その液体は?」
「この液体は|擬態の秘薬<<ぎたいのひやく>>。一時的に髪と瞳の色をどこかの国のものにできるんだ。ただし・・・」
「ただし?」
「効果は1日できれる。また連続服用は不能。さらにどの国のものになるかはランダム。そしてきれるとき激しい頭痛に襲われる」
「ちょっと待って。今からいく国の土着の髪の色にならなかったら?」
「大丈夫。観光だと思ってくれるはず。それにその国はいろんな人種がいるから。ばれないよ」
様々な人種の共存・・・。そんな理念を掲げる国はひとつしかない。
「今からいく国は・・・」
「「魔導王国レアリアード」」
「わかっているじゃないか」
ルーシュが笑顔でそう言った。
少年 魔導王国レアリアードにて
そんなこんなで僕たちはその秘薬を飲んでレアリアードまで来ていた。
「魔導王国レアリアード。多種族共存の理念を掲げる。この大陸でもっとも魔法が研究されている国・・・」
無意識的にその国のことを呟く。
「自分の記憶はないのにそんな雑学は覚えているのかい?」
髪を金から赤に変えたルーシュが言った。
「ホントになくしたのは自分に関する記憶だけみたいで・・・」
僕の髪は今は元の黄色に戻っている。
「じゃあ始めようか。魔導を司りものよ・・・我ルーシュが命ず。この者の魔力属性をここに示したまえ」
すると突如僕の体が白く光だした。その光の奥に僕が楽しそうにすごす風景が見える。一緒にいるのは誰だろう。一人 二人?三人 僕のほかに三人見える。どこか懐かしく、また苦しくもある景色。背景はどこかの城のようだ。
「の少年。おーいユースティティアの少年。君の適正がわかったよ」
「なに?」
「重力魔法だ」
「重力魔法・・・」
重力魔法は魔法の中でもかなり上位のものだとレヴァが魔法を教えてくれたときに言っていた。彼女でも使えないらしい。
「とりあえずそろそろ帰ろうか」
「わかった」
レヴァ 継承者のアジト談話室にて
「へー。重力魔法かー。わたしは使えないな~。スゴいじゃん」
「それで、その魔法のスペルは?」
「さあ?私もわかんない」
これは事実だ。わたしもそこまで記憶力はよくない。そんなこんなで困っていると
「自分にかけるならサーヴ・メア・バージアだよ。そんなこともわかんないなんてやっぱりお姉ちゃんもガキじゃん」
「あんたの方がガキでしょ」
「痛いっ!」
いつものやり取りである。
「まあいいか。少年。いってみて」
「わかった。サーヴ・メア・バージア」
すると急に少年の体が浮かび上がった。
「おおー」
周りから歓声が巻き起こる。
少年はどこか照れ臭そうにしていた
はい もはや恒例のごとく投稿が水曜日になってしまっているユウです。ほんとごめんなさい。
今回まで大した動きがありませんが次回から大幅に動き出しますのでご期待ください。それではまた次週お会いしましょう。




