第4章【アヤメちゃん】
どーぞ
「死んでどうするの??」
「え?誰?」
少女の体がフワッと立ち上がり、
「私だよ、アヤメだよ。」
「アヤメちゃん??」
「そう、この子の体をもらって生き返ったの」
「え!?そんな事ありえるの!?」
「ここの世界のこと何も知らないのね」
「知るわけ無いでしょ!!ここに来たのはじめてだもん!!」
「じゃー教えてあげるよ。ここは裏の世界。空想だけの世界よ」
「裏の世界?空想?なにそれ?」
「まぁ表の世界のあなたに分かりやすくいうなら、夢の中よ。」
「夢の中?じゃあ表の私は今寝てるの?」
「いや、寝てないけど、、、、」
「じゃあ夢じゃないじゃない!」
「もう、めんどくさいな。ここはあなたが来るとこじゃないの!早く帰った方がいいよ。」
「え。なんで、来ちゃ行けないのよ。」
「ここはあなたがいつもいる表の世界のような環境じゃないの。表の世界は普通に人間や動物が生きれるように作られてるけど、ここは違うの、ここは表の世界では生きれない人間や動物、そして私みたいなプランド生命体しか生活できないの。」
「じゃあ何で私ここにいるの。てか、プランド生命体って何?」
「プランド生命っていうのは元は人間や動物でそれが自然死意外で死んでしまった者の中の約10%の確率で豹変してしまった者のことよ。そして、私もその一人ってこと。あなたがなんでここにいるか、私は知らんよ。ただ、ここから表の世界に戻る方法は知ってるけど。」
「え!知ってるの!?教えて!早く!」
「わかったよ、この窓からみえるあの光ってる塔に触れば、帰れるよ。でも結構遠いよ?」
「どのくらい?」
「約100㎞ぐらいかな。」
「えぇぇ!100㎞!?そんなの無理だよ。」
「大丈夫、移動装置があるから。ほれ、これだよ。」
アヤメはポケットから黒いステッキを出した。
「このステッキで塔までいけるよ。」
「これで?どうやっていくの?」
「このステッキの先端を行きたい方向に向けてボタンを押すだけだよ。こうやってね!」
「え、ちょっ、まっ、」
〈カチッ、〉カナとアヤメは光に包まれ、塔の方向に瞬間移動した。〈ヒュウィィィィ〉塔に少しだけ近づいた。。。。
「どのくらい進んだの?」
「1㎞ぐらいかな。」
「まだ99㎞もあるの!?もっと力出してよ!」
「むちゃいわないでよ!私はプランド生命体なんだから、ほんとは扱えないのよ。」
「もう、貸して!私がやる!」と言ってアヤメが持ってるステッキを奪うかのように取り光ってる塔に向けてボタンを押す。
〈カチッ、、ヒュウィィィィ〉光に包まれ、塔の方向に瞬間移動した。
「うぅうぅぅ、どのくらい進んだ、、、?」カナは突然の光に少し目が眩んだ。
「え、カナ、おまえ、もう光の塔だよ。」
「えぇぇ!私、すごいじゃん!」
「すご過ぎだろ。(なぜだ。人間では使いこなせないはずなのに、なんでカナは使えるんだ、優秀なプランド生命体でも30㎞ぐらいが最高なのに、カナは約100㎞も進んでるし、なんでだ。。)」とアヤメが考えてると「じゃあ私、帰るね。アヤメちゃんじゃあね。」
「あ、うん、もう来ないでよ。」
「うん、ありがとう。」と言いカナは光の塔に触れた。
〈ピカァァァァァ、、、〉
気づくと、カナは美術館の受付の席で寝ていた。「今 何時だろ。」と言いカナは自分の腕時計を見た。「え!?2時!?」と言いカナは受付から見えるガラス扉を見た。ガラス扉の向こうは暗かった。「鍵空いてるよね、、」カナはそう願ったが、ガラス扉は閉まっていた。「あ、そうだ。お母さんに連絡しとかなきゃ。」と言って彼女は鞄からスマホを取り出した。『お母さん、今、美術館なんだけど、今日は帰れそうにないみたい。明日の朝、帰るね。おやすみ。』と慣れている手つきでスマホで文字を打ち、ラインで送った。そのころのお母さんはとっくに寝ていた。
カナは昼間に貯まってた書類等を片付け、事務室で寝ようとした。だが、そう簡単に寝ることはできない。。。
「ヒサシブリ、、ガナ、、アナタヲ、マッ、、テタ、、」
次回もみてね。






