第3章【私と少女】
どーぞ
「ぅっ、う、うう、、、、、、、わたし、なんで、こんなことに、、」目が覚めたのは、うなされてから約50分後になる、彼女はあたりを見渡したが、彼女が見たのは、どこか懐かしい風景。「え?ここって、、昔の私のお家だ、」あまりの懐かしい風景に彼女は何が何だかわからずにいた。「おねーちゃん、なんで、あたしの家にいるの?ねぇ?」
「わぁっ!!びっくりしたぁ、(あっ、小さい頃の私だ、)私もなんでここにいるかわからないんだよね、、」
「わからないの?なんで?」
「突然、目の前が光って気付いたらここにいた、」
「わかったぁ!!おねーちゃん、あたしの宝物、見にきたんでしょ!いいよ、見せてあげる。」
「え?でも、(私、宝物なんか、あったかなぁ?)」
「早く来てぇー!ね?」
「うん、じゃあお邪魔します。」彼女は幼いときの自分に連れられ、昔の自分の家に入る。中に入ると玄関はかなり広く、床が大理石で、できている。リビングを覗くと、天井にはきらびやかなシャンデリアがキラキラと光っている。
「ねぇ?パパとママは?お仕事?」
「パパとママはお出掛けしてるの、あたしはお留守番なんだー」
「へーそうなんだ。」
少女と彼女は少女の部屋に向かうため螺旋らせん階段を上がっていく。
階段はまだ古くないのか、軋きむ音すら出ない。
「着いたよ。あたしの部屋」
〈ガチャ、〉扉を開けた先には、1つの鎌があった。
「これが、あなたの宝物?」
「うん!そうだよ!どう?可愛いでしょ?いつも遊んでるんだ。」
「鎌と遊んでるんだ、、(私、そんなとこしてたかな?)」
「おねーちゃんは特別にこの鎌を持っていいよ。あたし、まだ持てないから、持ってるとこ見てみたいんだよね、」
「私がもっていいの?」
「はやくぅー!」
「うん、(鎌とかはじめて持つなー)」
カナは箱から、大鎌を取り出し、両手を使って持ち上げた。
「やば、おもっ!、」
「ワタシヲ、壊せ、コワセ!」
〈ヒッ!!〉彼女はその声を聞いたとたん驚いて鎌を落としてしまった。
〈ガタバタ、ガシャァン!、、、、〉彼女は少女の宝物を壊してしまったのだ。鎌は大きな刃と持つところがバラバラになってしまった。
「ごめんね、壊しちゃって、、」
「おねーちゃん、、実は、この鎌を壊したのは、おねーちゃんだけじゃないんだよね。。」
「え?誰が壊したの?」
「パパとママ、、が最初、、壊したの、」
「え、なんで壊したの?」
「パパとママはこの鎌が嫌いだったらしいよ。」
「嫌い、、だったらしい??」
「うん、今はわからない、だって、だって、パパとママはもういないんだ。」
「え?なんで?さっき、、」
「ごめんね、おねーちゃん、実は嘘つきなんだ、あたし、」
「嘘つき??」
「うん、今までの話は全部嘘なの、パパとママはお出掛けなのも、鎌が宝物なのも、鎌を持てないってことも、全部、嘘なの、」
「え、なんでまた、そんな嘘をつくの?」
「それは、私にもわからない、、」
「パパとママは誰に殺されたの?」
「あたしが、殺し、、、いや、アヤメちゃんが殺したの、」
「アヤメちゃん?友達かな?いくつの子?」
「年はわかんないけど、大切な友達だったよ、でも、アヤメちゃんは死んだんだ。パパとママを殺した後に自分で、」
「そうなんだ、悲しいね、、」
「そんなことはないよ、だって、今でもアヤメちゃんがあたしの近くにいるもん。」
「え?どこにいるの?」
「おねーちゃんの近くだよ。ほら、寝てるでしょ。」
「え、寝てるの?ここには鎌しかないけど、、てか、そしたら、鎌は2本あるの?」
「うん、そうだよ。2本あるの、1つは『生命の鎌』っていうやつで、もう1つは『抹殺の鎌』っていうんだ、それがアヤメちゃんね。」
「抹殺の鎌か、、」
「でもね、もうアヤメちゃんもいないから、あたしもアヤメちゃんの方にいくんだ。」
「え、それって、、、」
「ごめんね、おねーちゃん、、、、さよなら、」
少女はバラバラになった鎌の刃のを手に取り、自分の心臓に刺した。少女は痛いという感情を出さなかった。痛いより、この家にいて、つらかったのだ。パパとママが死んだということも、アヤメちゃんがパパたちを殺したのも、そして、カナが鎌を壊したのも、、、、、
それを見た彼女は心の中に、なんとも言えない、感情が生まれた。悲しい、辛い、死にたいという単純な気持ちではあらわせない、あまりにも複雑で、絡み合ってて、少女にはきつすぎる感情だ。
「私は死んだのか、パパもママも私も死んだのか、、なんで、なんで、死んだの、、ねぇ!だれか!!!教えてよぉ!!!!」
彼女は自分の犯したことの償いに自分も死のうとした。。。
次回もみてね。