第1章【展示物】
どーぞ
~~14年後~~
「いってきまーす」「いってらっしゃい」母との何気ない会話のあと、カナは仕事に向かった。カナは美術館の受付で働いている。美術館の名前は「シヌベール」という。
昔から彼女は美術館が好きだった、自分には無い魅力や自分にも欲しいきらびやかなものがあったからだ。彼女は23才でシングルマザーの母と暮らしている、父は突然の死で亡くなっている死因は何なのかは知らない、死因を聞こうとすると「お父さんはもういないの!!聞かないで!!」と母に怒られてしまうので聞いていないらしい。彼女はいつもの受付の席に座ると「おはよう、相崎さん、今日も受付お願いしますね」とシヌベール美術館の管理人の谷川さんがゆっくりとした口調で挨拶をしてきた。「おはようございます!谷川さん!」とゆっくりとはいえ、急に話しかけてきたのでビックリしてしまい、カナは慌てた口調で言った。
「フフッ、元気がいいですね、頑張ってくださいね。あと、13時から展示物が届くから案内よろしくね」と言った後、谷川さんは管理室に戻っていった。
彼女は谷川さんが戻ったあとぐったりと自分の椅子に腰かけた。
「今日も頑張らないと、、」と独り言を呟きながら彼女の一日が始まったのだ。しかし、彼女はまだ知らない、今日という日が最悪の一日だということを。そしてこの話は普通には進まないのだ!!
「なんだ、この光は!!」〈ビキャャャャャャ!!!ーーーーーッ〉
カナは謎の光に包まれた、、、、、
次回もみてね。