私の妻
私のママの父です。
私の妻は世界一美しい。
ああ、今日もなんて美しいんだ。
この腕で抱けないのがもどかしいよ。
だけどもう、あんな思いは二度としたくない。だから我慢しよう。
あの時は、日に日に君の美しさが失われていく姿を見、私は絶望した。
あの時はすまなかった。
自分でも止められなかったんだ。
あの子が産まれた時、私はあの子を殺そうとした。
君の美しさを奪った子だからね。
でもあの子、成長して少しずつだが君に似てきたんだ。
しかし性格が悪い。
おい!何してる!
すまない。苦しいか?今楽にしてやるからな。
全くどうしょうもない子だ。
しかし我慢しよう。
あの子も大きくなれば、きっと美しい物になるだろう。
私は妻の眠っている水槽にそっと触れた。
読んで頂きありがとうございます。