前兆
僕は、健吾が校門から出てくるのを待っていた。
待ち始めてから数分が経った時健吾が友達と一緒に出てきた。
僕は健吾に声をかけた。
「ちょっと、健吾話があるんだけど…時間いいかな?」
「ん、話し?いいよ♪悪いみんな、今日はやっぱ無理や!また、明日な!!」
健吾は、一緒に帰っていた友達にそう言って友達と別れた。
「で、話ってなんなんだ?」
「ここで立ち話もなんだから公園に行こうよ。そして、そこで話すよ。」
僕は、健吾にそう言って公園に行った。
公園に着くまで数分の時間、僕は黙って歩いた。そして、公園に着いた。
ベンチに座り、この前告白されたことを話した。
「健吾、僕ね……三守さんに告白されたんだ。それも、健吾が風邪で休んでいる昨日図書館で……もちろん断ったよ!でも…、三守さんあのカラオケでしてたことを見てたらしく僕達の関係に築いちゃったんだ。だから、僕は三守さんに僕達が付き合っていることを全部話したんだ。そしたら、三守さん泣きながら僕にこう言ったんだ。『神口君が私に振り向いてくれるまでどんな手でも使ってみせる』って。それが、なんかずっと気になって…それに、咏希さんが言うにはいつもと違うって言ってたし…だから……」
僕は、あの時言ったこと起こった事をすべて健吾に話した。
健吾は、話を聞いてとても困惑していた。
一生懸命理解しようとしていた。
健吾なりに理解しようとしていた。
すると、健吾が僕の顔をじっと見て笑顔で言ってくれた。
「悟、気にするな。お前に何かあったら俺が守るって言ったろ?だから、安心しろ!絶対に俺がお前を守ってやるから☆」
僕はその言葉を聞いて嬉しくなった☆今まで、悩んでいた事なんて忘れるくらい安心する健吾の声。
それから、僕達は公園を出て一緒に帰っていった。
そして、別れ際健吾が僕にこう言った。
「この事は、みんなには内緒だ。そして、三守が学校に来ても今まで通りに接しろよ!じゃあな!」
僕は健吾に何もかも話したのでちょっと、心の荷がおりたような気がした。
それから、3日がたった。三守さんは、風邪が治ったので、元気に登校してきた。
僕は、健吾の言うとおりにいつも通り接するようにした。
「三守さん、おはよう!」
すると、三守さんもいつものように挨拶を返してくれた。
「おはよう、神口君。ごめんね。あの時は…私、ちょっと気が動転しちゃって…誰にもあなた達の事は言わないから安心して!これからも、いい友達でいてね☆」
そう言って、三守さんは自分の席に着いた。僕は、ホッとした。
やっぱりあの言葉は、別に何でもなかったんだなと。でも、それは大きな間違いに後になってわかった。