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すみません!!
1話抜けてました(;゜Д゜)!
楽しそうにくすくすと笑うリアーシャ様を呆然と見上げるしか出来なかった。
「私は、別にどうなっても構わないもの。たとえ、貴方の両親が咎められようとも、私自身が咎められようとも、あの国がなくなってしまえばそれでいいの」
次から次に紡がれるリアーシャ様の言葉に、私はいつの間にか涙を流していた。
「どうしてっ・・・どうして、その様な事を!!」
リアーシャ様が行っているとは到底思えない言葉の数々に聞かずにはいられない。
「どうして?おかしなことを言うのね。貴方だって憎いでしょう?・・・あぁ、クラウスがいればそんな事どうでもいいのかしら?」
相変わらずくすくすと笑いながら、喋るリアーシャ様。
「だって、おかしいと思わない?貴方はいつもいつも自由だった。同じ双子なのによ?それにくらべて私は自由なんて許されなかった。唯一私が自分の手でつかめたものがウィルトだったのよ?彼と釣り合わないからと反対されても私は闘ったわ。それなのに・・・・。私はこの先どうせ自由なんてないの。お父様の道具にしかならないの。だったら、もういいでしょう?あんな国亡くなってしまえばいいのよ」
笑っていたリアーシャ様の顔が、醜く歪む。
「だからね、ジュリア。貴方も協力して頂戴。いいでしょう?私達は双子何だもの。力を貸してくれるわよね?」
リアーシャ様が私の頬に触れる。
その手はとても冷たくて、目の奥にあるものと同じだった。
そんなリアーシャ様を信じたくなくて、でも私の目の前にいるリアーシャ様は昔の彼女とは全く違っていて、私はどうすればいいのかわからない。
「・・・リアーシャさま・・・・」
呟いた声に、リアーシャ様はクスリと笑う。
「まぁ、貴方が何て言おうと今更関係ないけれどね」
そう言うと、私の頬から手を離した。
「・・・・ちょっと、いつまで見てる気?さっさと侍女でもなんでも呼んでジュリアの服を脱がせて頂戴」
リアーシャ様は、私の傍らに座っていたトレース陛下に視線をやると、そう言って近くに置いてあったソファーに腰を下ろした。
「おや、もういいのかい?姉妹の会話を邪魔しないように気を使っていたつもりなんだけどね」
楽しそうにトレース陛下がそう言うと両手を叩いた。
その音を聞いてか、すぐに数人の侍女が部屋に入ってきた。
「じゃぁ、ジュリア。私は席をはずすね。君に似合うドレスを用意したから、それを着るといいよ」
そう言うと、トレース陛下は部屋を後にした。
それに続くようにリアーシャ様も、私を見ることもなく部屋を出て行った。
部屋に残されたのは、私と先程呼ばれた数人の侍女達。
彼女達は私をベットの上から下ろすと、おもむろにドレスを脱がせようと私の身体に手をかけた。
「やめて!!」
思わず上げた声に、侍女達は一瞬手を止めたが、何事もなかったかの様に再びドレスに手をかけた。
「いやっ!やめて!!」
必死で抵抗するも、彼女達は目を伏せトレース陛下に言われたとおりに私のドレスを脱がせていく。
どうして・・・。
なぜ、リアーシャ様が・・・。
そんな思いがぐるぐるとまわり、私は涙を流しながら抵抗するも、それも空しく着ていたドレスは脱がされ、新しいドレスへと着つけられていた。