How to Chess 7
8.ゲームの終了
さてそれでは最後にゲームの決着についてお話しましょう。
プレイヤーが、相手側のキングのいる王の間に踏み入れることを、“チェック”と言いました。
この時、チェックをかけられた側のプレイヤーは、
1.王の間を守備していた他のプレイヤーがいる場合、その者がキングを守るために戦う。
2.キングが目覚めて“試合”をする。
という二つの選択肢があります。
どちらが有利かを判断するのは、今までゲーム全体を夢で見て、一番状況を把握しているキングです。
キングは、自分が戦うことを選ぶ時、自ら目覚めます。
王の間に入ったプレイヤーは、キングが目覚めた時に、相手の王に自分の得意な方法と、自由な人数で試合を挑む権利があります。
この時キングは、己のクロスを賭けて、挑戦を一人で受けて立ちます。
チェックをかけた側が、気を付けなければならないことは、「夜は移動も攻撃も試合もできない」という、チェスのルールです。
その日のうちに試合の決着がつかなかった場合、挑戦者は一度、王城から退去しなければなりません。
そうなると、チェックが外されたと見なされ、試合はやり直しとなります。
そういうわけですので、チェックをかける時は、王の間に他の守備プレイヤーがいないことと、できるだけその日のうちに、もしくは短期間で、試合の決着がつくように注意しなければなりません。
キングに勝つためには、必ず自分が勝てるという自信のある技を持つ者が王の間に入る方が、有利だということになります。
キングはこうなると、どうしてもチェックを抜け出すことができなくなります。
また、複数のプレイヤーに包囲されてしまっても、チェックを外せません。
そのように、キングが挑まれた試合に勝てない状態を“チェックメイト”といいます。
つまりチェスというのは、チェックメイトを目指すゲームなのです。
さてこれでチェスに必要なルールは紹介しました。
後は実践を積んで、その場その場のノウハウをつかむのが一番です。
では、チェスの世界をじっくり楽しんでみて下さい。