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The Chess  作者: 今日のジャム
Ⅺ 女王の昔話
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Ⅺ 女王の昔話 3. 足止め 1

 フローは赤の城の客室で旅支度をしていた。忘れ物がないようにフローは注意した。もうこの城には戻ることがないからだった。部屋を去ろうとした時、女王アキレスが部屋に入って来た。


「シーフのクレア・フローよ、突然出ていくのだな」


「勘が良いですね、女王陛下」


 フローはしたたかな眼で相手の出方を探った。赤の王城にいる者達は、フローに白の王城へ再度チェックを掛けることを密かに望んでいた。しかしフローのこれからの行先は違った。その意味する所をこの目の前の女王は知っているようだった。


「私は反対しない」


 アキレスは言った。フローはアキレスがゲームの有利な運営とプレイヤー個人の考えの間で悩んでいることを感じた。


「タージェル遺跡では白のルーク、ブリックリヒトがクロスを失った。不正で得た分のクロスを昇格したクイーンで失うのは仕方がない。同郷の者との友情も大切であろう。良い旅を、フロー!」


 アキレスは祝福の言葉を贈った。フローは我が意を得たり、と笑い、すっと消えた。


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