終焉
「あぁ、アシル、色々とありがとう」
「いやいや、可愛い妹と義弟のためなんで」
とアシルお兄様は呆れたように笑う。
するとライアン様が私の前へとやってきた。
「…この間は…すまなかった。兄様がおま…んんっ、君の事がどれだけ大切か、よくわかった」
お、おまえって言いかけたときに私を抱きしめてる方から何かビームでも飛んでったのかしら?大分怯えたよね?
と思ったのも束の間。
「……アンタ、よくも裏切ったわね!」
とエヴァン様がライアン様に掴みかかった。
「俺は兄様に嫌われる方がこの世の終わりだ!」
「なによ!もう嫌われてるわよ!」
と争いを始める。オロオロとする私を他所にアクセル様は
「おい、2人とも。覚悟しろよ」
と2人の首根っこを持ち隣の部屋へ行ってしまった。
「アシルお兄様…2人とも大丈夫かしら…」
「あーーーーーうん、大丈夫っしょ」
と素知らぬ顔の返事が帰ってきた。
「ミラ、気持ち自覚したんだろ?アクセルに対しての」
「…うん。遅くなっちゃったけど」
「そうか?早い方だったんじゃないの?」
はは、とアシルお兄様は話す。
「アクセルはさ、ホントにお前のことが大切なんだよ。だから兄としてはさ、そんなに大切に思ってくれてる人がお前の婚約者で良かったと思うわけで」
とアシルお兄様は、妹を思う優しい兄の笑顔を見せる。そして良かったなと言わんばかりにガシガシと頭を撫でてくれた。
「リュカ兄さんも心配してたんだよ。最近こっちにも来れてなかったからさ」
「リュカお兄様も?」
リュカお兄様なんて私の恋愛になんて興味無さそうなのに…
「失恋して創作意欲が無くなったら商売に関わるな、って」
おい、そっちかい。リュカお兄様らしいけど。
「ま、それは冗談で。みんななんだかんだミラが可愛いのよ」
と優しい笑顔で教えてくれた。
とアシルお兄様と話をしているうちに隣の部屋から3人が帰ってきた。そういえば何も聞こえなかったけど、何してたんだろう?
「お待たせ」
とアクセル様1人だけすんごい笑顔で、後ろ2人はこの世の終わりみたいな顔をしているわ。何してきたのよアクセル様…。
「じゃ、僕はミラと帰るから。君等はちゃんと反省しててね。アシルじゃまた」
アクセル様は戸惑う私の腰をガッチリホールドし、部屋を後にする。アシルお兄様だけにこやかに手を振ってくれたのだけは見えた。大丈夫なの…かな?
屋敷の外へと連れ出され、馬に乗って帰るのかと思ったら急に高度な詠唱をし始めたかと思うのも束の間気が付いた時にはノアイユ侯爵家のアクセル様の部屋にいた。
「これって…」
「転移魔法。結構魔力使うからあんまり頻繁には使えないんだけどね」
「……え、じゃあこの間も何も泊まらなくても…」
とジト目で見るものの知らん顔してる。にゃろう。
そしてアクセル様に手を引かれソファへと座らせられ
「ミラ、改めて聞いて欲しい」
と、真剣な顔で見つめられる。
「僕は、初めて会った時は君に対して嫌悪感を抱いていた。でもすぐに君が真っ直ぐ仕事に向き合う姿に心惹かれ、人生で初めて恋に落ちた。その後は君との時間が楽しみで楽しみで仕方がなかった。君と会えない3年間は地獄のようで。その間1日も君のことを忘れたことはなかった。本当に愛しているんだ。だからこそ本当はあんな形で初めてを奪いたくなかった」
そう話してくれるアクセル様は、何よりも美しく見えた。
「ミラ……僕と結婚してください。愛してる」
アクセル様を見つめていた瞳からは涙が溢れ出てきた。あぁ、これは嬉しい涙。
精一杯の笑顔を作り
「はい」
と返事をすると、優しい口づけが降りてきた。
1回で止まらず、角度を変え何回も。何回も。
何回も………な、何回も?
「あっアクセルさまっ…」
「ごめんミラ、あぁ!!可愛すぎるっ…」
と、この先はお天道様のみぞ知ると言うことで。
生まれ変わって地味に生きていこうと思った私ミラは、何故かアクセル様と出会い愛してもらい、その深く執着した愛に包まれ、大好きなネイルの仕事をしながらいつまでも幸せに暮らしました。
おしまい
ここまで拙い文章をお読みいただきありがとうございました。駆け足で全然文章も纏まらずイメージし難い部分も沢山あったかと思います。頭の中でイメージするのと実際に文章を立てるのが難しく、まだまだ深掘りしたかったなぁという所もあったりするのでちょこちょこ手直ししながらまた仕上げていきたいと思います。
誤字脱字も沢山ありましたが、重ね重ね、ここまでお読みいただきありがとうございました。




