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ウェルカムな義実家?


うん、勿論クラリス様のネイルをするんだからクラリス様が居るのは当たり前。そんでその後ろに侍女の方がいるのも当たり前。うん、で、なんで振り向いたら顔が当たってしまいそうな距離にフェロモン爆発アクセル様がいるのかしら?


ニコニコニコニコ私を見てくるアクセル様。

やりづれぇ〜!とりあえずスマイル返して、私はクラリス様に向き合う。


クラリス様のドレスを何着か見せてもらって、クラリス様の雰囲気が掴めた。夜会などではわりとハッキリとした色を好まれる。うん、イメージできた!

集中してとりかかる。この世界に広めたネイルは前世でいうマニキュアみたいなもの。ドレスも華やかで同じドレスを続けて着回す事も少ないからドレスに合うネイルとなるとジェルネイルよりも簡単に付け替え出来るものの方が流行ると踏んだから。


予想は大当たりで簡単にオフできて合わせやすいマニキュアは瞬く間に流行った。もちろん今目の前にいるクラリス様の影響もあるけども。


手のネイルもデザインは流行ってきているが、まだ装飾品は一般的ではない。なのでこれからはアクセサリーをつけたり、階級が上の方達には本物の宝石をつけたりして流行らせていきたい。あとは足のネイル!足こそ誰にも見せないが、だからこそパートナーしか知らない特別な証として流行らせたいのだ。


「出来ました」

手にオイルを馴染ませ終わりとなる。


わぁっと歓声が上がる。

「ミラちゃん…素敵だわこのネイル…」

侍女達も食い入る様に見る。


予め用意しておいた宝石を散りばめ夜空をイメージした落ち着いたネイルにしてみた。前世のマグネットネイルをなんとか再現してキラキラと光る工夫は本当に作るのに苦労したから世界中に自慢したい。


喜んでもらえて良かった、と一息つく。でもここからだ。


「あの、少し休憩してからもう一つ塗りたい箇所があるのですが…」


座りっぱなしでは申し訳ないので少し休憩を挟む。



***



んー!侯爵家の紅茶ってめっちゃ美味しい!

一休みも贅沢だなぁーとほっと一息ついているとふわっと後ろから感触が降ってくる。


振り返るとそこにはアクセル様が。

近いいいいいいいいいいいいい。

「ミラ、集中している君は本当にかっこよかったよ。惚れ直してしまった。君はアイディアの宝庫だね」

と優しく笑う。


「…あ、ありがとうございます…」

単純に、仕事を褒められると照れるなぁ。

(でも…あんな顔僕以外には見せたくないな…いや、でもやっぱり仕事に夢中のミラこそミラで。あぁ閉じ込めておきたい)


んんっだからアクセル様心の声がダダ漏れなんだってばぁ!


「で、ミラは今度は母に何をするつもりなんだい?」

「ふふっ見てのお楽しみです」



そして休んだ私たちはまた作業に取り掛かる。

フットネイルの説明をすると、とても驚かれていた。

そりゃそうだ、足なんて見せないしそんな所にしても?と言う感じだろう。でも絶対足にしたら可愛いからホントに。


実際見せた方が早いだろうと私はスカートを捲り足を見せる。

「こんな感じで、クラリス様はダニエル様をイメージしたお色を塗れば夫婦間で特別感が出るかと」

と私は顔を上げると何故かみんな引き攣っている。


え?と、思うのも束の間


「ミラ…僕以外の前でそんな軽々しく脚を見せちゃダメだよ…とくにお茶会とか夜会で絶対やらないでね」


と、もの凄いドス黒いオーラを漂わせたのにめちゃくちゃ笑顔のアクセル様にそっとスカートを降ろされた。


女の人しかいない場所でもこの嫉妬…ひー


そしてその後は改めてクラリス様のフットネイルを行う。侍女達も普段手には出来ないけど、足なら出来ると喜んでいた。


うんうん、また布教活動上手くいきそう!私は仕事をやり切った事に満足して時間のことなどすっかり忘れていた。



「では…そろそろ家に帰ろうかと思いますので…」

と言うと

えっ!

と言う顔でクラリス様とアクセル様が見てくる。


「ミラちゃん、流石にもうこの時間は帰せないわ。危なすぎる」

「うん、流石にこの時間はダメだ。今日は泊まっていきなさい」


時計を見るとなんと21時!えっこんなに時間が経っていたの?!


この世界で遅い時間では魔獣の心配もあるのだ。


「え、でも」

「大丈夫、リュカお義兄さまの承諾は得ているから」

とアクセル様のなんとも眩しい笑顔。




と、言うわけでなんと私は侯爵家にお泊まりすることになってしまったのだ。


魔王は2人になりそうです

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