ミリー・ノリッシュの自由な言葉の為の習作
台詞と情景を自由に組み合わせて読者が物語を作るコンセプトの小説。
一応、ストーリーは存在しており、その通りに書くが、最終的には台詞と情景を分離して提示する。一応、普通の短編小説としても読めるようにしておく。
習作の為、作れる範囲は限られています。
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【案1】
読めるように書いてそのあとに読者に文章を入れ替えてもらうようにする。
出版する際は透明な素材に印刷?
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エラローリア皇国の端にあるラーゼン伯爵領の片隅にあるレーミア村。貧しくものどかで平和な農村の片隅に魔術師ミリー・ノリッシュの工房はあった。
ギィ、と軋む音を立てながら古びた木戸が開く。その隙間から一人の年老いた農婦がひょっこりと顔を覗かせた。
「ミリーちゃん、いるかい?」
農婦はそう言った。
彼女は、エリザ・マルーと言ってこの工房の近くに一人で暮らしていた。
「あ、マルーおばあさん」
梯子に登りながら作業をしていたミリーはエリザが訪ねて来たことに気がつくと、そう言いながら振り向いた。
ぐらり、その拍子にバランスを崩してミリーは、梯子から落ちてしまった。
「へ?」
――ドスン、バタン、ガチャン、バサ、パリーンッ……。
物凄い音にエリザは、思わず目を瞑ってしまった。
「だ、大丈夫かい?」
慌てて駆け寄るエリザ。
「うん、平気、平気」
ミリーは、そう言うと服についた埃をはらった。
「それで、今日は何の用事です?」
「ああ、実はねぇ、収穫祭で使う栗が無くなっちまってねぇ」
「え、大変」
「そうなんだよ。取りに行きたいところだけれど、でも、この時期の東の森は魔物でいっぱいだろ?」
エリザは、心配そうな表情を浮かべながらそう言った。
「あたしらじゃ不安でね。悪いけど、頼めるかい?」
「お安い御用です。いつもマルーおばさんにはお世話になっていますからね」
ミリーは、そう言うと壁際に立てかけられた杖を手に取った。
「じゃ、行ってきますね」
そう言うとミリーは意気揚々と東の森に向かっていった。
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【案2】
台詞と地の文の分離。
単語帳みたいなカード方式。一番現実的である。
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【台詞】
「ミリーちゃん、いるかい?」
「あ、マルーおばあさん」
「へ?」
「だ、大丈夫かい?」
「うん、平気、平気」
「それで、今日は何の用事です?」
「ああ、実はねぇ、収穫祭で使う栗が無くなっちまってねぇ」
「え、大変」
「そうなんだよ。取りに行きたいところだけれど、でも、この時期の東の森は魔物でいっぱいだろ?」
「あたしらじゃ不安でね。悪いけど、頼めるかい?」
「お安い御用です。いつもマルーおばさんにはお世話になっていますからね」
「じゃ、行ってきますね」
「ええッ⁉︎」
「ごめんなさい。今、手が離せなくって……」
「そうかい。邪魔しちまって悪かったね」
「仕方がない。私が行くかねぇ、」
「へっへっへ、」
「あり金全部置いていきな」
「お、なんだよ。チビのミリーじゃねえかよ」
「おい、ババア。有り金全部置いていきな」
「うう、暗い……。やっぱり、いつ来ても不気味だよ」
「ひっ!」
「……仕方がないね。これだけは使いたくなかったんだけどね、」
「出たわね、」
「言ったわねッ!もう、キレたんだからッ!」
「ストームッ!」
「うわぁぁぁッ!」
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【地の文】
エラローリア皇国の端にあるラーゼン伯爵領の片隅にあるレーミア村。貧しくものどかで平和な農村の片隅に魔術師ミリー・ノリッシュの工房はあった。
ギィ、と軋む音を立てながら古びた木戸が開く。その隙間から一人の年老いた農婦がひょっこりと顔を覗かせた。
農婦はそう言った。
彼女は、エリザ・マルーと言ってこの工房の近くに一人で暮らしていた。
梯子に登りながら作業をしていたミリーはエリザが訪ねて来たことに気がつくと、そう言いながら振り向いた。
ぐらり、その拍子にバランスを崩してミリーは、梯子から落ちてしまった。
――ドスン、バタン、ガチャン、バサ、パリーンッ……。
物凄い音にエリザは、思わず目を瞑ってしまった。
慌てて駆け寄るエリザ。
ミリーは、そう言うと服についた埃をはらった。
エリザは、心配そうな表情を浮かべながらそう言った。
ミリーは、そう言うと壁際に立てかけられた杖を手に取った。
そう言うとミリーは意気揚々と東の森に向かっていった。
そう言うとエリザは東の森に向かっていった。
まだ、昼間だと森の中は暗く、不気味な気配が漂っていた。
――ガサガサ
突然、茂みが揺れた。
ミリー
エリザ
が小さく悲鳴をあげると、茂みの中から
が、現れた。
しかし、ミリーは帰って来なかった。
収穫祭は延期になった。
一時間後、カゴ一杯の栗を取って帰ってきた。
エリザは残念そうにそう言うと工房を後にした。
ミリーは、そう言うと迫り来る敵に向けて杖を向けた。
ミリーが呪文を唱えると、周囲に巨大な竜巻が起きた。
山賊の群れ
ゴブリンの群れ
村一番の不良のアイザック
そう言うとエリザは、目を瞑り、静かに息を吐きながら見たことのない構えをした。
――ビュッ!
――ビュオオォォ……
エリザが拳を勢いよく振ると、次の瞬間、周囲に巨大な竜巻が起きた。
は、竜巻に巻き込まれ、そのまま彼方に消え去っていった。
しかし、竜巻はあさっての方向に向かって行った。
村は竜巻にやられてしまい
小説を読者に切り刻ませて、ランダムに並べ替えさせるという手もありか……?