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文化祭といえば終わり

そんなこんなで

文化祭はあっという間に過ぎ去り

秋晴れの中迎えた最終日。

すでに日が落ち始め

校舎を赤く照らしていた。









タケゾウのクラスの出し物は

大繁盛だった。

集客は予想を超え

仕入れた食材は無くなり

見事、大成功という形で閉店した。










「お疲れ様。」

「ああ。

お疲れ。」

皆が片付けをしつつ

その余韻に浸る中

キヨトがタケゾウに

話しかけた。










「一応、成功でいいのかな?」

「ん?

どう見ても大成功だろ。」

「…。」

「まあ…一人来なかったけどな。

体調が悪いなら仕方ないだろ。」

「それは…そうだね。」

タケゾウとキヨトは話しながらベランダに出ると

手すりに腕を置き、外を眺めた。







「なんて顔してんだよ。

体調が悪いなら仕方ないだろうが。

まさか体調悪いのに来いよなんて

思ってたのお前?」

「そ、そんなこと思うはずないだろ。」

「じゃそんな顔すんな。

大成功。

それでいいじゃねえか。

親は子供のことで嘘つかねえんだろ?」

「…うん。

うん。

そうだね。」

『この責任感の塊は

きっとショウジロウが来ていることを

知ればまた色々悩むんだろうし

知らなくていいこともあんだろ。』

タケゾウなりの気遣いだった。

保健室に来ていると分かれば

必ず説得に行き

そして傷ついて戻って来る

キヨトを容易に想像できたからだろう。










「それにしても

ほんとによく売れたな。

すげー人来たし。」

「…そうだね。

うん。

集客の多さは二人が頑張ったからだよ。」

「そりゃ俺が頑張ったからな。

あのくらいの集客は当たり前か。」

「でもキヨトくんが頑張ったらもっと

人が入ったかもね。」

そこにハルがやってきた。









「な!

そんなはずないだろ。」

「ははは。

いいや。

そんなことあるんじゃないかな?」

「ないね。」

「ある。」

「何、張り合ってるのよ。」

「「あいでっ!!」」

ハルの一言で張り合い始めた

タケゾウとキヨトを

後ろからサヤ丸めた文化祭の案内で

軽く叩いた。








「何すんだよ。」

「…。」

タケゾウはすかさず振り返り

サヤにツッコミを入れたが

キヨトは少し驚きつつ

振り返り、なぜか少し嬉しそうだ。









「まったく。

変なことで張り合わないの。」

「だってよ。」

「はは。

あははは。」

「どうしたいきなり。」

「なんか…仲間になれた気がしてさ。

友達っていうかなんていうか。

すごいな文化祭って。」

「確かにそうかも。

私も仲良くなれたかな?」

「ハルもキヨトくんも変なの。

もう仲良くなった仲間に決まってるよ。

ね?

タケゾー。」

「ん?

そりゃ仲良くなったんじゃねえか。」

「ははは。」

「へへ。」

タケゾウとサヤがそう言うと

キヨトもハルも照れながら

とても恥ずかしそうに笑った。











そしてそんな文化祭は終わり

受験戦争が始まった。

その受験戦争をいち早く乗り切ったのが

キヨトやサヤの優等生組。

キヨトはスポーツ推薦で合格を決め

サヤも推薦枠ですでに合格。

タケゾウとハルは一般入試で

同じ高校を受けた。

受験戦争を必死に戦い抜いたタケゾウ。

そして…。
















「ハルー!」

「あ、二人ともおはよ。」

サヤはハルに手を振りながら

ハルの元に走っていった。









「今日からまた同じ学校だね。

よろしくね二人とも。」

「ああ。

よろしくな。」

タケゾウとハルも見事合格。

また皆で同じ学校に通うこととなった。








それを後ろから見ている者がいた。

ショウジロウだ。

ショウジロウもその後保健室登校をし

受験を合格していた。

そして不思議なことに

なぜかタケゾウ達と同じ高校を受験していたのであった。







『わざわざ同じ学校にしたんだ。

僕の見てる前で失望させないでくれよ。

僕のなりたかったタケゾウくん。』

そんなセリフを心の中で呟くと

タケゾウとまた同じ制服を着て

ショウジロウはタケゾウ達の横を通り過ぎた。










桜が舞った春のことだった。


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