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没落エルフの住む場所

評価100ポイント超えてましたー!

本当に本当にありがとうございます!

飛び跳ねて喜びました笑

これからもよろしくお願いします!

「えーっと…どの辺だ今?」

三人は歩きながら依頼書に書かれている

地図を見ていた。

路地ではローブのフードを深くかぶった者が

座っていたり

ボロボロの家の中から

こちらを伺っている人がいたりと

ものすごく危険そうな

雰囲気を醸し出している。







「この先にありそうですわね。」

「そうだな。

地図だと広場みたいになってそうだけど。」

「…。」

タケゾウを先頭に

三人は路地を抜け

広場に到着した。






「そういうことですの。」

広場には大きなヤシの木のような物が

中央に何本かそびえ立っていた。

広場の周りにはボロボロの露店が何軒もあり

数軒が実を売っているようだった。

他には武器を売っている店や

生活に必要そうな物を売っている店

料理を出している店などがあるように見えた。

治安が悪いと聞いていた割に

特にいざこざがあるようには見えなかった。





「どういうことだ?」

「あなたバカなんですの?

この木から取れる実が

今回の依頼の品ですのよ。」

「そういうことか。

じゃこれから取っていけば

買わずに済むんじゃねーか?」

タケゾウがそう言うと近くにいた

数人がタケゾウ達を取り囲んだ。







「おい。

これは私達の物だ。

欲しいなら露店で買え。」

「そんな怖い声で威嚇すんなよ。

冗談だっての。」

タケゾウは目の前に出てきた者の

肩を叩くと

そのまま露店に向かった。







「じゃこれ一つくれ。」

「まいどあり。」

店主は実を一つタケゾウに渡し

タケゾウはタマキに持たされていた

お金を手渡した。






「これで良いな。

依頼終了。

別に高くなかったし

こんなんわざわざ依頼出さなくても

良いのにな。」

タケゾウがそう言って振り返ると

広場の奥にある一本の道から

二人の獣人が歩いてきた。

広場にいた者はすぐ様どこかに姿を消し

タケゾウの元にその二人が来た頃には

人の姿は広場から消えていた。






その男と女の獣人は首輪をしていて

その首輪からはチェーンが垂れていた。

服装はボロボロで

ロックな感じがさらにロックに見える。

歳はタケゾウと変わらないくらいだ。






「あ…あのお客さん。

よかったら私達の店にも…。」

その二人がタケゾウに声をかけたときに

カリストが割って入った。






「いけない。

帰ろう。」

タケゾウにカリストがそう言うと

その二人が震え始めた。

「…そうだな。

二人は先に戻ってろ。

ギルドで待ち合わせしよう。」

タケゾウがそう言うとカリストが

タケゾウの肩をぐっと掴み

首を横に振った。






「いけない。

この者達についていっては危険。」

「カリスト。

何か知っているんですの?」

ジュジュがいつもと様子の違うカリストに

疑問を感じて話しかけた。

すると二人の獣人が来た通りから

さらに男がやってきた。






「おいおい。

お客さんを早く招待しろよクズ共が。」

首から垂れていたチェーンを

手に取りグっと下に引き下げ

二人の獣人は地面に膝をついた。





「すいませんね。

よかったらウチにも来てくださいよ。」

その男は獣人と同じく獣の耳が生えていたが

金髪で少し濁ったエメラルドの瞳をしていた。







「ああ。

俺が行くわ。

この二人はこの実を依頼主に送らなきゃ

いかないから先に帰すわ。」

タケゾウはそう言うと

カリストとジュジュの背中を

押して帰るよう表情で指示した。






「旦那だけ来てくれて構わないですぜ。

そこのお二人さんは無事帰れると

保証しやしょう。」

その男はニタっと薄気味悪い笑いを浮かべた。







「ってことだから

先に行っててくれ。」

「で、でも!

タケゾウ殿!」

カリストが振り返ったが

タケゾウはその三人とすでに歩き始めていた。

「ぐ…。」

カリストはグっと拳を握った。

「どうしたというんですのカリスト?

何を知っているんですの?」

『姫に…危険がある…。

帰るしかない。

ギルドに戻って姫を預け

私が戻ってくるしか…。』

「カリスト!」

「…行きましょう。

まずはギルドに戻って

この実を依頼主に渡しましょう。」

「…そう。

わかりましたわ。」

そしてジュジュは走り始めた。

その後をカリストが追うように走り始めた。








「ここか?」

タケゾウは路地の先にある

一軒の大きな屋敷のようなところに

到着した。

「はい。

おい!

何してやがる。

早く門を開けろ。」

そう言うと男は二人の獣人を蹴り飛ばし

門を開けさせた。

その先に広く広がった庭に

たくさんの獣人がいた。

首輪からは伸びた鎖が地面に

打ち付けられた杭に繋がれている。

歳は基本的に若い者が多いように見えた。

獣人の者が多いようだが

それ以外の人種もいるようだ。







「ようこそ奴隷市へ。

庭にいるのは結構安い者が多いんでね。

たくさん買っていただいて構わないですぜ。」

男はタケゾウに手もみしながら

不快な笑みを浮かべた。







「へー。

こりゃすげー景色だな。

こいつらはどうやって

仕入れたんだ?」

「へへ。

親に捨てられた奴や

借金の代わりに売られた奴

適当に攫ってきた奴とかそんな

奴らですぜ。

世界に見放されたクズを

我々が生かしてやってるって感じですかね。

屋敷の中にもまだまだいますぜ。

見てみますかい?」

「ああ。

見せてもらうかな。」

タケゾウは庭を通り

屋敷に入った。






中に入ると

檻に入れられた多くの人がいた。

そして上へと続く階段から

四人の人が降りてきた。

三人は金髪の案内をした者ととてもよく似ていたが

よく見ると一人だけ獣の耳が無く

ジュジュと同じような

長い耳が生えていた。

もう一人は皆とは違い

ローブのフードを深くかぶり

首輪から伸びた鎖を引かれていた。








「ようこそ我が屋敷に。

どうですか?

何か気に入った商品はありましたか?」

そのどう見てもエルフの男は

タケゾウに話しかけてきた。






「まだちゃんと全部見ていないから

何ともな。

その鎖で引っ張られてるのもそうか?」

「あー…この子は少々問題がありましてね。

値段次第ではお売りしますが…オススメはしませんよ。」

「ふーん。

とりあえず見せてくれ。」

タケゾウがそう言うと

エルフ風の男が横にいた者に

目配せし、フードを外させた。






その子はどう見ても子供で

どう見てもジュジュ達と同じ

エルフにしか見えなかった。

そして子供とは到底思えない

瞳をしていた。

その瞳には全く光がなかった。

活力なんてものはどう見ても持ち合わせていない。

そしてタケゾウと目が合ったその瞬間。







ものすごい速度で

鎖を持っている者を引きずりながら

タケゾウに飛びかかった。

タケゾウは咄嗟に刀で飛んできた

手を防御した。

その手を見てタケゾウは驚いた。

どう見ても獣の手をしていた。

長く鋭い爪がその手から伸びていた。

そして長い耳はそのままに

なかったはずの獣の耳が頭から生えていた。






「こらこら。

やめないか。」

エルフ風の男がその子供に言うと

その子供は大人しく

下がっていった。






「お客さんに何かあったら

どうするつもりだったんだい?」

エルフ風の男は

鎖を持っていた男に言った。

「も、申し訳あ…」

立ち上がり謝罪しようとした

男の頭部が宙を舞った。

エルフ風の男の手が獣の手に変化していた。






「片付けを。」

「は、はい!」

そう言われたもう片方の男が

頭部が無くなった男を引きずりながら

消えていった。






「すいませんねお客さん。」

「いや。

いいよ。

でも殺すのはどうなんだ?」

「使えないクズに用はありませんので。

それに弱いから死ぬんであって

お客さんのように強いなら

防げたことでしょう?」

「そりゃそうだ。

んでこいつはなんなんだ?

あんたの子供か?」

「いえいえ。

違いますよ。

一応親戚みたいなものではありますがね。

あ、すいませんね。

ちょっと待ってください。」

エルフ風の男はそう言うと

子供を蹴り飛ばした。

よく見ると

先ほど宙を舞った頭部を持ってどこかに

行こうとしていたようだ。






「おい。

あまり恥をかかせるな。

このクズが。」

エルフ風の男はそう言うと

転んでいる子供の脇腹をさらに蹴り飛ばした。

子供は転がったが

ヨロヨロと起き上がり

また頭部を持ち歩き始めた。






「すいませんね。

こうなるといつものことしないと

やめないものでして。」

「いつものことってのは?」

「ふむ。

では少し着いてきていただければと思います。

おい。

この血だまりも掃除しておけ。」

案内をしてきた男にそう言うと

子供を先頭に

エルフ風の男が奥の扉に入っていった。

タケゾウもそれに着いて行くことにした。








『階段か。』

扉の先には下に行くための階段

が続いていた。

エルフ風の男は光晶石をランタンに入れ

階段を照らし歩き始めた。

子供はそれを待つことなく

先に歩いていってしまった。






「この先になんかあんのか?」

「んーあると言えばありますね。

ふふふ。

この先にはあのガキの

家族がいるんですよ。」

「ふーん。

それと頭部を持ってくことと何の関係が…」

「着きましたよ。」

タケゾウは言葉を失った。







階段を降り、その先にあったのは

大きな牢屋だった。

そこには無数の骨があった。

そして壁に寄りかかるように

白骨化した遺体が三体

まるで寒さをしのごうとするように

固まって座っていた。

二つの白骨遺体は小さな白骨遺体を

大事そうに間に挟み

朽ち果てていた。

そして子供は牢屋に入り

持ってきた頭部をその遺体の前に置いた。








「…おい…お前何を…」

「…ごはんだよ。」

しゃがんだ子供に後ろから声をかけると

子供は小さな声でそう呟いた。

タケゾウに言ったわけではなく

目の前の白骨遺体に言ったようだ。






「はははは。

いやね、こいつがあまりにも

言ういことを聞かないもんだったんで

家族を人質にして

しっかり言うことを聞くように

躾けたつもりだったんですが

うっかり家族に食事を与えることを

忘れてしまいましてね。

死んでしまった後、こいつ壊れちゃって。

仕方なく首輪をつけて

生かしてやってるってわけなんですよ。

はははは。」



エルフ風の男は下卑た笑いを浮かべながら

タケゾウに説明した。

子供にはエルフ風の男の声は聞こえていない。

聞いていないというのが正しいだろうか。

現実を受け入れることが

できないのだろう。






「おいガキ。

そんな飯でいいのか?」

タケゾウは子供に話しかけた。

「お前…誰だ?」

「俺はタケゾウ。

一応客だ。」

タケゾウがそう言うと

また子供がタケゾウに攻撃を仕掛けた。

タケゾウはこうなると

思っていたので

今回は難なく反応してみせた。






「俺の…俺の家族は誰にも渡さない!」

「は?

いらねーけど?

そんな骨。」

子供は突然力を緩めた。

「へへ?

骨?

俺の家族に向かって何言ってんだよ?

お前おかしいんじゃねぇか?」

「いやいや。

どう見てもこの牢屋には

骨しかねーだろ。

お前こそおかしいんじゃねーか?」

「おかしいのはお前だ!

骨なんかじゃない!

今だってご飯食べようとしてんだ!」

「そんな不味そうな頭を?

そんなもん食ったらそれこそ死ぬだろ。」

「う…るさい…うるさい…

うるさいうるさいうるさいぃいぃぃぃいいい!!!」

子供は叫ぶと自身の姿をどんどんと獣人に変化させた。

頭から生えた耳、筋肉が発達した手足、鋭い爪…

そしてその眼光は鋭い獣の物へと変化した。





「おお。

こりゃすげーな。

さて…逃げっか。」

「は?

お客さん!

何言って…チっ!

仕方ない。

一旦逃げますか。」

タケゾウとエルフ風の男は

そのまま外まで走って逃げた。







「ここなら広いな。

お、来たな。

随分ゆっくり来たな。」

「ずっとあそこまで獣人化してなかった

のできっとまだ体が馴染んでないんでしょう。」

「ふーん。

んじゃま、すぐ馴染んでもらうか。」

タケゾウは刀をスっと突き出し

エルフ風の男の胸を貫いた。







「が!!

何を…!!」

「おーいガキ!

ここにご飯あるぞー!」

「お!おい!

やめろ!!」

エルフ風の男は子供と同じように一気に獣人化した。

そしてタケゾウを蹴り飛ばし

何とか刀から逃れた。







「はぁはぁ…ぐ…

何してくれたんだてめぇええ!!」

「あはは。

悪い悪い。

けど、避けられなかったお前が悪いだろ?」

「ぐ…てめぇ…もう今日は商売なんて終わりだ!

お前の人生終わらせてやる!!!」

「はいはい。

終わらせてみろよ。」





こうしてタケゾウとエルフ風の男と子供の

大乱闘が始まった。

読んでいただきありがとうございます。

コツコツ投稿できればと思います。

ブックマーク、評価お願いします。

楽しんでいただければ幸いです。

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