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睡眠取らなきゃ

「ったく脅かしやがって!」

タケゾウは食堂の椅子に座って

テーブルに肘を置き、手を頬に添え

もの凄く不満そうに目の前の男を見て言った。





「かはは。

食事取らなきゃ死んじまう

睡眠取らなきゃ死んじまうとは

よく言ったもんだわ。

生きててよかったー俺。

かはははは。」

「かははじゃないでしょゼニス兄!」

「確かにあの見た目で

いきなり寝らてしまったので

最悪を想像してしまいました。」

「それで。

用足しとやらは済んだのかゼニス?」

「ああ。

ばっちり済んだぜ。」





ゼニスの用足しとは

以前タケゾウとステラが調査し

発見したモーティアについてだった。

なんとあの数のモーティアを

一人で追い払ったのだと言う。

理由は『なんとなく』だとステラが言った。

ステラは『ゼニス兄は天才肌だから』と

付け足してゼニスをフォローしたが

全然わからないとマルースが言った。

そんな話を聞きながら

タケゾウは眠っている

ゼニスの傷を治したのだが

ほとんど擦り傷程度で

大きな怪我はなかった。

血はおそらくモーティアのものなのだろう。

だが一匹も殺してはいないとステラが言った。

タケゾウはゼニスのその強さに憧れと

羨ましさを感じつつ

モーティアという単語に

おもいあたる節があった。

そして昼になり

ゼニスが目覚め今に至る。






「俺、前に森で

ルーナと一緒にモーティアと戦ったことが

あるんだけどさ。

そのモーティアが人族に操られた?

なんか活性を使われてたらしいんだ。」

「そうなのか。

もしかしたらあの森の近くに住み着いたモーティア

人族がヨンヤラの王都に攻め込むために

近くに用意してたりしてな。

何にしてもよ。

今あそこに住み着いてると

もしかして戦争になったときあぶねーかなって

思って避難を促したら攻撃されてよ。

やむなく戦闘開始して

追い払ったってわけよ。

おかげですげー疲れたわ。」

「ほんとすげーなしかし。

とりあえずこれからどうする?

ゼニスは休んでるか?」

「いや。

俺はとりあえず天人の情報を集めるわ。」

「天人?」

「あ、タケゾウさんはまだ知らないですよね。

姉様を攫っていったカエルスが

空から出現した島に

消えていったそうなんです

考えられるのは天人族のフリューゲルの関与です。」

「あ、思い出した。

ルーナに聞いたことあるわ。」

「ま、つーことだから

とりあえずお前らはヘイズの手伝いしてやってくれよ。」

「ヘイズ兄の手伝いね。

わかった。」

「おい。

ステラはダメだろ。」

「そうです。

ステラさんはダメです。」

「かはは。

そうだな。

ステラは休むって約束したもんな。」

「ぐ、確かにしたけどさ…。

でも…。」

「でもも何もない!

ダメだ!

休まないなら

力ずくでも…」

「わか、わかったよタケゾウ。

ごめんって。」

「わかったならいいけどよ。

ちゃんと休めよ。」

「わかったよ。

マルース様…部屋貸してくれ。」

「いいですよ。

ご案内します。」

マルースとステラは食堂を後にした。






「タケゾウ。

今、ステラを制御できんのも

マルース様が普通にしてられんのも

お前がいるからだ。

お前がいなくなれば

こうはいかない。

その命、お前だけのものじゃないってのは

覚えておけよ。」

「わかってるよ。

こんだけ色々してもらってたら

無謀なことには使えないよ。

けどそれはゼニスも一緒なんだからな。

よく覚えておけよ。」

「かはは。

わかったよ。

じゃ俺は先に行くわ。

タケゾウも気をつけてな。

避難が終わる前には戻るからよ。」

ゼニスはそう言うと

目の前の食事を

一気に食べ、食堂を後にした。

そこにマルースが戻ってきた。





「ゼニスさん。

もう行かれたのですね。」

「ああ。

マルース。

俺たちも行こう。」

「はい!」





こうしてタケゾウとマルースは

ヘイズの元に向かった。

そして避難誘導に加わり

たくさんの龍人をツキヨミの王都に

送り届けた。

ヘイズやシレーヌスは

不眠不休で働いており

タケゾウとマルースが来て

緊張の糸が解けたのか

まるで死んだように休息を取った。

それからは

交代で休みながら避難を進めた。

こうしてタケゾウが目覚めてから

一週間が過ぎた。






「お疲れさん。

シレーヌスとステラも今日は休みか。」

「タケゾウ殿。

避難が随分と進んだのでな。

今日はヘイズとマルースと

ギルドの皆に任せているよ。」

「タケゾウおはよう。

最近はかなり進んだからな。

ギルドの連中もゆっくり休めてるよ。」

「しかし、森にいる兵士達は

休めてるのか?」

「ああ。

そこも抜かりなく休息を

取らせているよ。

働き過ぎて

倒れても仕方ないのでな。」

「それはシレーヌスだろ。

あんな死んだように眠ったの

初めて見たぞ。」

「それはすまんな。

ただな…何かせずにはいられなかったのだ。」

「まあ…そりゃそうか。

今、ゼニスが情報を集めてくれてるよ。

多分ルーナとベル爺達も動いてる。

そういえば調査隊の話…。」

タケゾウは腕を組んで考え始めた。

「調査隊ってなんだタケゾウ?」

「あ、人族の動向の調査を

魔族ですることになってたんだけど…。

俺、三日も寝てたからもう

先に行ったかもな。

その辺の連絡は何か

受けてないか?」

「聞いてない。

もし仮に来てても

あんな状態のタケゾウは連れてかせないけどな。」

「ははは。

あんなに重症では

連れてなどいくまい。

タケゾウ殿。

改めてありがとう。」

「それはもう何回も聞いたよ。

この一週間で何回言ったんだよ。」

「ははは。

言っても言ってもいい足りぬよ。

おかげで私はこうして

立っていることができるのだ。」

「わかったって。

もう気にすんなよ。」

「そういえばタケゾウ。

この一週間…ずっと体の周りに魔力が見えてるけど

修練してんのか?」

「ん?

これはキルクルスの維持の修練。

このくらいでなら

なんとかニ、三時間は維持してられるようになったよ。」

「すげーじゃん!

ってことは制限解除リミットリリースも?」

「ああ。

そっちはもう意識しなくても半日はいける。

これからはいつでもどんな時でも

自分の最高の状態で出来事に対処できるように

したいからさ。」

「ふーん。

私も負けてらんねーな。

よし!

飯も食ったし私は先に修練をしてくるわ!」

「あ、おい!

もっとちゃんと食えよステラ!」

ステラは一人で先に庭に出て行ってしまった。

「ははは。

若いとはいいことだな。

ではその修練を手伝ってくることとしよう。」

そういうとシレーヌスまで

出て行ってしまった。





「ったくあいつら…。

食ったとこくらい片付けていけよな。

絶対俺にやらせるつもりで

先に行きやがった。」

タケゾウは一人でブツブツ言いながら

片付けを始めた。





そしてマルースが作って置いていってくれた

朝食を一人でテーブルに運んでいった。






「頂きます。」

タケゾウは朝食を取り始めた。

『しかし…

アレースは結構鮮明に未来を見てたのかな。

一体いつから見えてたんだろ。

まさかフォボス達に避難…』

「おはようございます。」

そこにネルがやってきた。

「あ、おはようございますネルさん。」

「私も朝食ご一緒していいですか?」

「ああ。

よかったら準備するよ。」

「ふふふ。

いいですよ。

自分でやりますので。」

ネルはそう言うと朝食の用意を始めた。

そこにダイモスがやってきた。

「あ、おはようございます。

ネル。

俺にも朝食頼むわ。」

「はいはい。」

「おはようございます。」

「タケゾウ殿。

マルース様のこと本当にありがとうございました。

私達があの時にいれば…。」

「ダイモス。

その話はもうしたでしょ?

アレース様が行けと言った意味も

わかったんだから。

それにあの時に行けと言われたことを

考えると私達の誰かが命を落とすとか

何かあった可能性のほうが強いって

話になったじゃない。

今はどうやって

アレース様を探すかと

避難を済ますことが大切でしょ。」

「わかってるよ。

でも今日は休めってシレーヌス様に

言われているだろ?」

「そうね。

食事取らなきゃ死んじまう

睡眠取らなきゃ死んじまうとよく言うからね。

タケゾウ殿は今日はお休みですか?」

「ああ。

今日は休み。」

「ところでその体から出ているそれは…?」

「あ、これはなんつーか

キルクルスって言って

一応俺の技みたいなもんです。

魔力を具現化して

えーと…増やしてるみたいな?」

「え!?

じゃ無限に使えるのか魔法!?」

「いや無限には無理だと思うけど

一応魔力と魔法の比率も一緒になるように

使ってるよ。

実は今も再生を少し使ってる。

やってみて気付いたんだが

もしかしたらこれで俺

老けたりしないかもしれない…なんて…」

「タケゾウ殿!そこ詳しく!

私もそのキルクルス使いたいです!」

もの凄い勢いで正面に座っていた

ネルが身を乗り出しタケゾウに聞いた。

その揺れる大きな物がタケゾウに迫った。





「くくく。

ネル。

タケゾウ殿にはまだそーいった

刺激はまだ早いんじゃないか?」

「わ、私はそんなつもりはないわよ。

タケゾウ殿…そのすいません。

私…大きくて…。」

ネルが恥ずかしそうに大きなそれを

隠しながら席についた。

タケゾウは凝視しすぎたその顔を

隠し、はっと鼻を触った。

そして血が出てないことを確認すると

ごほんと一息ついて

ネルに話し始めた。





「今日休みなら

よかったらやってみる?」

「え!本当ですか!

やりたい!」

「やれやれ。

タケゾウ殿。

めんどくさくなったらやめていいですからね。」

「めんどくさいってことはないよ。

ダイモスは今日はどうするんだ?」

「フォボスが今も避難やってるし

俺も休んでるってだけは嫌だから

修練に付き合うか。

タケゾウ殿にネルが迷惑かけないようにな。」

「あ!ダイモスなんでそんなこと言うかな。

でも…ふふ。

みんなで修練って楽しそう。」





そうして三人も朝食を終え

庭に出ていった。





「シレーヌス様。

おはようございます。」

「おはようございますシレーヌス様。」

「今は王などと堅苦しいのは

やめるんだ二人とも。

今日は休みなのだ。

そんなにかしこまって

疲れでもしたら

休みが台無しだぞ。」

「そうだよ二人とも。」

「そうはいきません。

いつ、如何なる時も

シレーヌス様は私達の

王です。」

「まったく。

まあ仕方あるまい。

だが、くれぐれも気疲れするような

ことをしないように。

これは王からの命令だ。」

「「承知致しました。」」




堅苦しい朝の挨拶を終え

タケゾウ、ステラ、シレーヌス

ダイモス、ネルは修練をすることにした。

ステラはすでにシレーヌスと

手合わせをしており

タケゾウ、ダイモス、ネルは

キルクルスの修練を始めた。





日がゆっくりと上がり

少し暑い

そんな皆の休日が始まった。

読んでいただきありがとうございます。

コツコツ投稿していけたらと思っています。

よろしければブックマーク、評価お願いします。

楽しんでいただければ幸いです。

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