プロローグ
「ん、ここは何処だ?」
周りを見回すと一面が真っ白い空間に立っていた。
(たしか俺、子ギツネを助けようとして車に轢かれたんだよな)
松風了は、まだくらくらする頭で少しずつ前のことを考えていた。
「いってきまーす」
玄関で、母親に挨拶をして家を出る。
(今日もいい天気だな~)
今は、学校へ行く為に街の中を歩いていた。ここは車もかなり通っており、子供たちは、お母さんや保育園の先生と手を繋ぎながら渡ることが市で決まっている。
(ん?)
ふと横断歩道を見ると、小ギツネが渡っているところだだった。
(お、珍しいなでも、危なくないか)
横断歩道は、すでに赤になっており、子ギツネが見えないのか車がだんだん動き出してる。
(!!、危ない)
曲がってきた車が、スピードを上げて迫ってきた。
(頼む、間に合ってくれ!)
ダイビングジャンプをし、子ギツネを弾き飛ばす。そのまま、車のフロントガラスに直撃し吹き飛ばされ、地面に叩きつけられる。
(う、う体がいてぇ)
あたりは血で赤く染まっていた。
(俺、死ぬのか・・・!!そうだ、あの子ギツネは?)
子ギツネは、無傷で倒れている俺の事を見ていた。
(良かった・・・・)
そのまま意志が途絶えた。