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最終章 並んで、生きていく

それから、季節が巡った。


結界は、安定したまま。

改修技術は、他領にも広がった。


「人族の技術者?」


「いや」


「辺境の、番様だ」


そんな言い方が、定着していく。


俺は、忙しい。


アルトも、忙しい。


でも。


食卓は、いつも一緒だ。


「今日は、どうだった?」


「子どもたちに、魔力の流れ教えてきた」


「……楽しそうだな」


「うん」


「アルトは?」


「会議」


「でも」


少し照れたように。


「早く帰りたくなった」


何気ない会話。


それが、何よりの証だった。


ある夜。


ふと、俺は言った。


「……ねえ」


「例の話」


アルトが、瞬きをする。


「子ども?」


「うん」


「まだ、先でもいいけど」


「ちゃんと」


「考えたいなって」


アルトは、しばらく黙ってから。


ゆっくり、笑った。


「俺もだ」


「番として」


「家族として」


「未来を、増やす選択」


抱き寄せられる。


強くて、あたたかい。


この世界で。


人族で。


獣人の番として。


俺は、ちゃんと生きている。


――それが、奇跡みたいな日常だった。

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