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吸血塾2ブラッドサッカー  作者: クオン
56/62

本庄家に合流するエディー・フランソワーゼ

EP55と旧EP56を統合したのでEP56は次のEP内容に変更します。



「所長様ですよね? あの俗物にも困ったものですねえ」

携行ライトでこちらを照らしながら近づくのは初めて聞く女の声だった。

初見、印象的なのは石のような体とでも言うべきか、がっちりした体格の女だった。

柔道五段、そんな感じの体にこれまた四角い顔が乗っている。

「苅田笙子! 今日付けで県警本部生活安全特別捜査隊隊長に任命される予定です」

と言いつつ苅田は形ばかりの敬礼をした。

「生活安全特別捜査隊隊長ぉ~?」

仲井が上ずった声を出した。

「課長と同格なら何でも良かったんですよ。あなたが十海七緒ですか? 意外と血色いいですね?」

苅田は七緒をちらりとライトで照らしておいて確認を取る。

「十海です。あなたの血色こそ素晴らしい」

「この明るさで私の血色が判るのですか?」

「ええ、暗い方がよく判ります。血色だけでなく、血行もね」

「あら、こんなところで夜食は控えてもらいたいもんですねえ」

「食欲は失せますよ。下の現場を見た後ではね」

と言って七緒は後ろのサークルに振り向く。

苅田も前に進んで下をざっと見てみた。

ライトに照らされた3体はもう動いてはいない。

「あの2体は焼かれて死んだ・・・いや、機能停止したのですか?」

「いえ、機能停止させたのは若生君が首を切断したせいでしょう。彼に火炎を使うスキルはないはずなの」

「首を切り落とすのは、それが有効な処置だからですか?」

「ええ、最大の攻撃本能である吸血衝動を断ち切ることが出来るから、応急処置としては銀に次いで有効なのだけれど、人間では例え日本刀を持って臨んでも難しい」

「ざっと見る限り、ボディーと首との数が合いませんねえ。佐紀波若生は吸血鬼の頭部を食べたりするんですか?」

「クロスブラッドになるからそんなことは絶対にないわ。パーツは4と言っていたから、銀針が必要ない状態に粉砕されて散らばっているんじゃないのかしら?」

「鑑識も着いたようですし、その辺り調べてもいらいましょうかね」

クレーン車をはじめ照明車や救急車も到着したが、極力静かに吸血鬼の回収は進められた。


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