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クラス全員異世界転移したのに俺だけ遅刻した〜腹黒王女からクラスメイトを取り戻せ!〜  作者: 大橋 仰
第2章 クラスメイトを救い出せ! 委員長 真締聖羅(マジメ セイラ) 編

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やっぱり似た者同士

 事前に用意していた隠れ家——といっても、単なる洞窟だが——に到着してからしばらくして。


 ようやくカケルの体力が回復したようだ。

 もう白目もむいていないし、ヨダレも垂らしていない。


 カケルの体力が回復したのを確認して、セイレーンは委員長に言葉を投げかけた。


「ずっと気になっていたのですが…… 委員長様が指にはめておられるその指輪、ひょっとして、『スキル封じの指輪』ですか?」


「その通りです。よく、ご存じですね。私はスキルを封じられていたんです。離宮に用意されていた私の部屋には、スキル封じの結界が張られていて——」


 興奮した様子でカケルが口をはさむ。

「えっ、それって魔法の結界と、どう違う…… あっ、ごめん。つい熱くなちゃった……」

 これだから、異世界ものラノベマニアは……


「結界は『聖術』によって作られるのですよ」

 セイレーンが微笑みながら教えてくれた。


 結界についてもう少し知りたかったカケルだが、ここは大人の対応をすることにした。


「ごめん、話を続けてくれるか?」

 カケルが委員長に言葉を向ける。


「私は結界が張られた部屋にずっと閉じ込められていたの。そして部屋の外に出るときは、必ずこの指輪をつけさせられていたってわけ」

 そう言って、二人に指輪を見せる委員長。そして——


「私は今、『スキル封じの指輪』をはめている。だから私はスキルを使えない、そうよね?」

 真剣な表情でカケルとセイレーンの顔を見た。


 二人とも委員長の真剣さにおされて、無言で頷くのみ。


「じゃあ、私のスキルの名前を言うよ、いいわね? 私のスキルは『説教』。説明には、『言葉で人の行動を変容させられる』って書いてあったわ」


「……それは、精神干渉系のスキルですか?」

 セイレーンも真面目な顔で委員長に問う。


「たぶん、そうだと思います」

 そう言うと、委員長はこの世界に召還された日の出来事を話し出した。


 この世界に来てすぐ。

 謁見の間で全員、ステータスを確認させられた。

 委員長のスキルを見た後、クラスメイトの態度が変わったそうだ。


「そりゃあ、相手を洗脳出来るような、怪しげなスキルを持ってるんだからね……」

 寂しそうにつぶやく委員長。


 いたたまれなくなった委員長はこの世界に来て3日目に、級友たちが暮らす王宮から出て行きたいと、自分から申し出たそうだ。

 ただ、向かった先の離宮で24時間監視されるなどとは、思ってもいなかったそうだが……


「うおおおーーーん! 委員長、辛かったよなぁ!!!」

「びえええーーーん! 委員長様、おかわいそうです!!!」


「……ねえ、ひょっとして、あなたたちって、実は似た者同士なの? 私に同情してくれるのは嬉しいんだけど…… でもね、私が王宮を出るって言った理由はそれだけじゃないの」

 そう言って、話を続ける委員長。



「王女がみんなに悪い噂を流したみたい。『彼女はみんなを洗脳出来るから危険だ』みたいなことを言って。最後まで味方になってくれた剣道部の鶴木ツルギ心立コダチさんが、私にそう教えてくれたの。王女にとって、私は邪魔な存在みたいだったから、危害を加えられる前に自分から出て行ったってわけ。だから、そんなに同情してもらわなくても……」


「あの王女の野郎! 酷いことしやがって。絶対に許さネエからな!!!」

「あの王女の野郎め、です! 絶対に許して差し上げませんからね!!!」


「……全然大事なことじゃないけど、二回言わせてもらうわ。あなたたちって、実は似た者同士なの? 喜怒哀楽が激しいの? それとも情緒不安定なの?」

 口ではそう言いながら、ちょっと嬉しそうな顔の委員長。そして——


「これからも、私はこの指輪をつけ続ける。だから早瀬君たちを洗脳することは出来ない。これでいい?」

 委員長はそう言うと、カケルとセイレーンの顔を交互に見て確認する。


 しかしカケルは——


「大丈夫だよ、そんな指輪つけなくても。委員長がそんなことしないヤツだって知ってるからさ」


「…………ありがと」

 委員長はほほを赤く染めて、そう言った。


「カケル様は発言も男前です!」

 嬉しそうにセイレーンが声を上げた。


 その言葉を聞いた委員長は、

「ひょっとして、早瀬君も洗脳系のスキルを使えるの? なんだかセイレーンさんの様子がおかしいんだけど?」

 と、カケルに向かって言葉を放つ。


「なんだよ、失礼なヤツだな。今のはセイレーンさんのナチュラルな反応だよ」

 カケルはそう言い返したが……


「……絶対におかしい」

 まだ納得できない様子の委員長だった。


 なにせ委員長は高校入学以来、カケルが女子にモテている様子など、一度も見たことがなかったのだから。

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