第0話 昔話
世界観の設定みたいなものです。
読まなくても大丈夫です。
その昔、現世に神という種族がいました。
神という種族はこの世界における万物を超越した存在です。
様々な種族がいるこの世界では種族間で家庭を作り子孫を繁栄させ、ほとんどが他の種族と関わらずに生涯を終えていますが、神はその他種族とは違い関わりを大事にし困っている者がいれば何であろうと手を差し伸べ助けてきました。
また、桁違いの強さを誇る神は一部から唯一無二の存在として崇められました。皆神とは適切な距離をとり卓越した者として一目置いてきました。
ある時、種族の垣根を超える大戦が怒りました。家や山は燃え、海は血で赤く染まり、倒れているものは時に足場として踏まれ、またあるときは皮を剥ぎ取られ食べられたりもしていました…
皆何のために、なぜ戦っているのか忘れた頃ようやく大戦は強制的に終わりを迎え多大なる犠牲者を出した大戦の間に大半の種族が絶滅、生き残った種族は大戦後の復旧に追われ、種族といったものは関係なく協力するようになりました。大戦以降現れることのなかった、ただ1つの種族を除いて…
それから数千年の時が経ち、大戦終了後の廃れた景色は跡形もなく消え去り、仲良く平和に暮らすようになりました。
時代と共にいつしか神という存在は忘れ去られた頃一つの国ができ、その国を筆頭にいろいろな町や村ができました。町や村ができたことで地域によって違うルールも作られました。
例えば
一つ、勝敗にこだわらないこと
一つ、困っている者には手を差し伸べること
一つ、手に職をつけること
一つ、好き嫌いをしないこと
など例をあげれば終わりがないぐらいにたくさんの種類があります。
これから始まる物語はそんなルールに納得いかない者達があらわれ、生活するのが難しくなってきた頃に起こった物語。