1:はじまりは
はじめまして。
初の作品となります。まだまだですが、とりあえず読んでみてください。
これからもいろんな方の作品を読んだり、読者様の意見を参考にできればと
思いますのでよろしくお願いします。
今年もまた、暑い季節が始まろうとしている・・・。
「ってか、暑いっ。」
ここは室内、日当たり良好。クーラーは18度の設定で環境問題も無視しまくりの極楽の場所、なんてのは嘘。
ここは室内。室内と言っても部屋ではなく、店内。大きな倉庫がそのままお店になったような店内は鉄板の薄い屋根が暖められ、中にいる私達店員はサウナの中にいるのと同じ気分。今日は平日だから足元の扇風機で涼んでいられるけど、休日ともなれば人が倍増。お客が増えれば、熱気が増す。熱気が増せば、店内の温度も上がりイライラもマックスまで高まる。
何でガラス張りにしたんだろう。背中に受ける灼熱の太陽が痛い。
昼を過ぎれば、てっぺんから傾きかけた太陽がもろに店内に差し込む。
お店の中がよく見えるようにとガラス張りにされたレジの後ろ側。
お陰でお客に見せるわけにはいかないような店員の裏事情まで見えてる。
「ノンちゃん。また袋取るの失敗したの?」
常連のおばぁちゃんが外から見えてたよ。と教えてくれた。レジ袋をどうしても上手く取り出せない。つい爪で引っかいて破いてしまう。
はははっ、と乾いた笑いで流そうとしたけれどおばぁちゃんはいつもその袋を使うから、と持っていってくれる。
「ありがとう。おばぁちゃん。」
この尋常でない暑さの店内にも、おばぁちゃんの気持ちは暖かくて、いつも癒される。
「俺には破れてないので。」
おばぁちゃんのお手伝いをしていると、後ろからの声に心臓が跳ね上がった。
振り返ってみると、汗だくの蓮慈が建っていた。じゃなかった、立っていた。
私よりかなり身長の高い蓮慈は、横幅もガッシリとしてるから、本当に 建ってる のほうが似合っているような気がする。それに今はエコの時代。敗れてない袋は有料ですけどよろしですかぁ。
「荷物の搬入でこんなだぜ。俺今日2回も着替えたってのに・・・まただよ。」
1リットル以上もある大きな炭酸飲料のペットボトルと菓子パンを袋に詰めながら、ブツブツを文句を言ってる。
でっかい体で何小言言ってんだか。
「お仕事ご苦労様です。」
とりあえず当たり障りのない言葉を返してみた。でも、不満だったらしく手招きで私の耳元に口を近づけると
「他人行儀だな。今夜行くから着替えさせて。」
・・・・!!!
家にあなたの着替えはありませんっ。




